148話・俺の家へ帰路中に、妹達のキャットファイトが始まる
「うふふ♪そのぺちゃんこっと言うのは、ロイエさんとミルさんの
その悲しいお胸の様に...という事でしょうか?」
ナユユがニヤッと口角をあげて、自分の胸と二人の胸を見比べてる。
「し、失敬な!私はまだ発展途上なだけです!そして将来はナユユちゃん
みたく、胸だけ大きいだなんてみっともない成長はせず、ボン!キュ!ボン!
......のナイスバディになる予定なんですっ!」
ミルがムッと頬を膨らませ、私はまだこれからなんだっと、希望を願った
言葉を吐きながら、これから育つ予定の箇所をパンパン叩く。
「残念だけどミル、それはもう叶わない希望...手遅れな夢物語なんだよ......」
希望にすがるミルの言葉を否定するかの様に、ロイエが嘆息混じりの言葉にて、
それは無駄な事だと言って、首を何度か軽く左右に振る。
「はあぁぁ~!て、手遅れって、それは一体何故ですかぁっ!!」
「え...何故も何も、ミルってば、ここ5年くらい近く、体型...スリーサイズが
全く変わっていないじゃん?......当然ボクもね......あはは......は」
ミルの嘆きのこもった叫声なる問いに、ロイエが口調で答えを返す。
「貴女がどうかは知りませんが、私はちゃんと成長していますからねっ!
ほら見なさい!身長がいちミリ伸びているしょうがっ!」
ロイエの失礼な発言に、ミルはさっきより更に頬をプクッと膨らませると、
抗議する様に自分の頭へ指先をちょんちょんと差して、成長した事を主張する。
「プッ!い、いちミリって......!」
「くわ!ぶっ殺すぅぅぅぅ―――――っ!!」
ミルの必死な訴えに、思わずロイエが息を吹き出してしまうと、ミルが
プッツンと切れてしまい、ロイエに武器を振り上げて突撃して行く!
「させるかぁぁぁ!この...手遅れ体型がぁぁぁぁっ!!」
ロイエがそう叫声を荒らげると、持っていたミスリルハンマーを大きく上に
振りかぶり、ミルの突撃を迎え撃つべく、大地を蹴り上げてミルに突進して行く!
「貴女も同じ穴の狢でしょうがぁぁっ!りゃぁぁぁ―――っ!」
「甘いぞ、ミル!背中が隙だらけだぁぁっ!叩き潰れろぉぉぉぉっ!」
次元断裂ブレードで斬りかかるミルを寸で反る様に交わし、その反った反動で
ミルの背中へミスリルハンマーを叩きつける!
「そっちこそ甘いよ、ロイエちゃん!爆発しろ!ナパーム・ボールッ!」
「――へっ!?」
ミルが素早く体を半回転させ、ギフト技...有象無象の発明を発動させ、急造で
ナパーム・ボールを作成すると、それをハンマーへポイポイと投げつけた!
「ええぇぇ!ミ、ミルさん!?至近距離でそんな爆発物なんて使っ――――」
そして放ったナパーム・ボールをロイエのハンマーが叩きつけた瞬間、大きな光が
広がり、耳をつんさく様な轟音唸る爆発が起きる!
「く、くそ~!こんな至近距離で爆発物を使ってくるんて予想外も...いい...所?
あ、あれ...あれだけの爆発音だったのにダメージが...ない??」
「そりゃ!そうでしょう!今のは大きな音が出るただの閃光弾ですから!」
「ミ、ミル!?し、しまったそういう事だった――――グハァッ!?」
声のする場所へロイエが目線を向けると、既にミルが懐へ入っており、
次元断裂ブレードの柄を、みぞうちへ思いっきり叩きつけられるのだった!




