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137話・俺のトラウマ その3


「なるほど...そんな経験を幼少期の頃に体験しちゃったんですね...。

はは...た、確かにそれでは、あの二人に迂闊な事は言えませんか...」


言えばきっと、そんな目にまた合う可能性もありますし...。


「と、取り敢えず、ナナ達への進言を戸惑った事...納得しました...」


コウの語ったトラウマ話しの全てを聞いたクーナが、憐れみ全開の

表情をこぼし、思いっきり、コウの事を同情してしまう。


「そ、それがね、クーナさん。じ、実はその話がトラウマの全てじゃなく...

寧ろ、本当の本番はこの後からと言える、第二段目が始まるんだ...」


「へぇ...ええええぇぇぇぇぇぇぇっ!?だ、第二段ッ!?」


凄いトラウマを幼少期に受けていたコウを同情していると、そのコウの口から

更に衝撃な言葉がクーナの耳に入ってくる。


「骨折が完全に完治するまで、ベッド生活を余儀なくする羽目になってしまった

俺の世話係を、ナナとミルの二人が担当したいって言い出し...それか...らという

ものの......うぅ...ううう...ぅぅ......」


「ど、どうしたんですか、コウ君?顔色がドンドン真っ青に...いいえ、真っ白に

変わっていってますけどっ!?」


急に言葉がつまって、身体をブルブルと震わせながら顔から色が抜けていく

コウを見て、クーナが心配にしている。


「ギ...ギギ.........」


「ギ...ギギ.........??」


そして、まるで壊れた機械の様な声を出すコウへ、一体なにを言いたいのか

聞き取ろうと、クーナが顔を近づけたその時......



「ギャァァァァァァ―――――ッ!!」


「はひぃぃぃぃぃぃっ!?」


突然、頭を抱えて叫声を荒らげるコウの声を、クーナがマトモに至近距離で

聞いてしまった為、目を見開いてその場を跳び跳ねる様に思いっきり、

ジャンプしてしまう。


「やめてぇぇぇぇぇっ!?腕はそっちには曲がらないからぁぁぁぁ!?」


「ええぇぇ!ナナさん達は、一体なにを!?」


「そ、その格好での座薬は勘弁してぇぇぇぇぇぇ!?」


「ざ、座薬!?」


「や、やめろぉぉぉ!そこは...その子は乱暴しちゃ...駄目ぇぇぇぇぇっ!!」


「ちょっと、落ち着いてコウ君!な、何を乱暴にしちゃ駄目なんですか!」


「マジ、駄目だから...それはお婿さんにいけなくなるから...女の子になっちゃうから!

本当、マジで...そ、それだけは...それ潰れちゃうから...その扱いは...ち、違うから...

本当に...勘弁し......ウギャァァァアァァッッ!!!」


「ひゃいぃぃ!お、お婿さん!?潰れちゃう!?な、何なんですか、それは!?

あ...コウ君が気絶した......」


クーナの目の前で、コウが悶絶して地面を転がり、空に向かって叫声を思いっきり

荒らげたり、散々暴れ回った挙げ句...


最後にコウが自分の両手を大事な部分に守る様に持っていくと、そのままの

ポーズでバタンと倒れ込んで、気を失うのだった...。


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