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135話・俺のトラウマ その1


「ふふ...わかれば、よろしい♪それで...その、コウ君。さ、さっきの

続きを聞いても...いい?」


「あ...やっぱり、気になっちゃうかな?」


「そりゃ、彼女ですからね。どうやってトラウマになったか、知って

おきたいじゃありませんか?」


クーナは、一体どういう経路でコウがトラウマになってしまったのか、

それがとても気になって、仕方がないといったご様子だ。


「本当はあんまり話したくないんだけど、クーナさんにそこまで言われたら、

彼氏として話すしかないか...それじゃ、続きを話すね......コホン!」


俺は軽く咳払いをして気持ちを切り替えると、真剣な表情に変わり、

先程の続きを話す為にゆっくり口を開く。


「それから俺はその女の子と楽しくお話をしていたんだけど、それから

数分後くらいだったかな?突如、俺達のいる場所を黒い影っぽいものが

覆って暗くなっちゃったんだ...」


「な、何かの黒い影っぽいもの...?」


「俺は突如現れたその影の正体が何なのか、緊張でブルブル震える身体で、

恐る恐ると後ろへ目線を向けたんだ...。するとそこには...」


「そ、そこには......ごく」


「笑っているのに、その表情からは怒号しか感じない、ミルとナナの

二人が仁王立ちしていました......」


「ひやぃぃぃぃぃっ!?」


「たはは...やっぱ、そんな声が出ちゃいますよね...」


俺があの時の状況を淡々と語っていくと、ミルとナナ達の登場の場面で

クーナさんがあの時の俺と同じ声を上げていた。


「そ、それで...その後どうなったんですか?」


「その後...かい?実はこれからが結構、大変だったんだよ。だって、

仁王立ちしていたミルとナナ達と目があった瞬間、俺の記憶がそこで

バッと消えてしまって...そして次の記憶になったと思ったら、何故か俺...

ベッドの上で寝ちゃっているんだもん...」


「はう!ベ、ベッドの上に!?な、何でですかっ!?」


神妙な面持ちのコウが語るその状況に、まるで意味がわからないといった

クーナは、目を丸くして驚きを隠せないでいる。


「さぁ...それは俺にもわからない。何せ、そこら辺の記憶が曖昧で過ぎて...

いくら考えても、あの後ろにナナ達が立っていた場面から、あのベッドの

場面に切り替わちゃうんだよねぇ??」


俺は思考をいくら懸命にグルグル回転させても、ナナ達とベッドの間...

そこら辺の記憶が、頭の中からスッポリと抜け落ちていた。


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