131話・俺の彼女達vs妹と幼馴染のバトル! その2
「まずは先手必勝!行きますよ、カノン先輩!」
『唸れトンファァァァッ!打魂!炎滅殺断ッ!』
ナナが姿勢を低く構えギフト技を発動し、トンファーが炎のオーラに
包まれると、大地を思いっきり蹴り上げて、カノン目掛けて突進する!
「うりゃ!たぁぁ!とりゃぁぁぁぁ!!」
そしてナナがカノンのいる距離まで近づくと、不規則な動きのトンファーで
次々と殴りかかっていく!
「おお!中々、鋭い攻撃だな、幼馴染ちゃん!これは当たったら気絶ものだ...!」
「く、クソォォ...余裕で交わしまくりおってぇぇぇ!このっ!このっ!!」
ナナが何度も死角をついて攻撃するが、カノンはそれをものともせず、次々と
トンファー攻撃を交わしていく。
「ナナさん!あれを使いますから、タイミング良くどいて下さい!」
「あれ?ああ...ハイハイ、あれだね!了解したっ!」
いち、にぃ、さん、よん.........
「よし!このタイミングでぇぇっ!タァァァァァァ―――ッ!」
ナナが心の中でカウンターを取り、そしてギリギリのタイミングを見計らって
上空へとジャンプする!
「な、なんだ!?この球体は...!?」
ナナがジャンプしたと同時に、カノンの目の前に小さな球体が飛んでくる!
「ちぃぃ!この距離は交わしきれないか!なら...!」
カノンが交わしきれないと判断した瞬間、素早く白銀の槍でその球体を叩き斬る!
「ふ...引っ掛かりましたね、カノン先輩!」
「引っ掛かった...?こ、この鼻にツンッとくる匂い......ど、毒の霧かっ!?」
叩き斬った球体から、凄まじい勢いで毒の霧がドンドン射出される!
「ふふ...しかし、ナナさん。久しぶりのコンビネーションだったのに、
よくタイミングを合わせられましたね♪」
「そりゃ、合わせられるわよ!だってあんた、毎回、毎回、いつも私をも
一緒に巻き込む気で、攻撃していたでしょうが!」
ミルの微妙な誉め言葉でナナが昔の事を思い出すと、プンプンと激おこ
状態で怒っている。
「なんだ...バレていたんですね♪」
「わからないでかっ!あの殺気ビンビンオーラを出しておきながらっ!」
「まぁ...それを言うなら、お互い様だと思うんですが...ナナさんだって
あの時――――おっと、危ないっ!?」
「こ、これは、氷の...つららっ!?」
二人の会話を止める様、突如ミルとナナへ目掛けて、氷のつららが飛んでくる!
「ふ...昔語りは後にしておけ...。さもないと...瞬間、私にボコボコにされるぞ...」
毒攻撃を氷魔法...氷のベールで回避したカノンが、口角を上げてニヤッと微笑むと、
白銀の槍をミルとナナに向けて突きつけてくる!




