130話・俺の彼女達vs妹と幼馴染のバトル! その1
「いや...まだです...。まだ、間に合います...。ここであの自称・恋人の
二人を亡きモノにすればいいだけの事です。ふふふ...これでコウにぃは
私だけのモノですっ!」
フッと口角を上げたミルが静かに立ち上がり、そして身構えるとカノン達に
向けて次元断裂ブレードを突きつけた。
「さぁ...そこの銀髪のお姉さんとオレンジ髪のお姉さん!いざ、いざ、尋常に
勝負です!」
「ほほう...この私に勝負を売るか...。いいだろう、その勝負...買った!」
カノンがカッと目を見開いて、ミルに向かって人差し指を突きつけると、
腰にさげていた白銀の槍を手に持って、グルグルと回して身構える!
「ちょっと、カノン先輩にミル!何を戦闘状態になっているのっ!?」
「ふ...いいではないか、コウ。グランジとトルエとの交流試合...これに
文句を言う輩はいない筈だ!」
「しかしですね...一対二は流石にミルには厳しいと言いますか...」
「なら、私と妹ちゃんの二人だけでやればいいだけの事だ!」
カノンが歯をキランッと光らせると、コウに向かってサムズアップする。
「いいえ...その心配は御無用よ、カノン先輩。何故ならば...この私がミルと
パートナーを組みますからっ!」
ナナが得意武器、トンファーを構えてミルの横に立つ。
「ふ...ナナさんとコンビを組むですか...。まぁ、それも久しぶりで面白いかも
しれませんね♪」
ナナとミルが目と目を合わせると、ニヤリと微笑み合う。
「ほほう...。これは益々面白い事になった...なぁ、クーナちゃんっ!」
「イヤイイヤヤイヤイヤイヤイヤッ!?私的には、ちっとも面白くなんて
ありませんからねっ!!」
満足な笑みを浮かべたカノンの手招きに、クーナが気絶したいくらいの
拒否反応を起こす!
「だって、相手は1年のトップエースのナナさん、それにトルエ学園の
トップエースの称号と同格の地位にいるコウ君の妹さん!」
それに私のパートナーに、同じく2年のトップエースのカノン先輩って...
こんなトップエースの同士の戦いに巻き込まれたら...死ぬ...
私、高い可能性で...死んでしまうっ!!
「はう!?クーナさんが、物凄い目力で俺に助けを行程るっ!?」
クーナさんが懇願するが如く、穴が空く程の目線で俺をジィィーッと
見てくる。
しかし、スマン、クーナさん!ああなった、カノン先輩やミルとナナを
とめる手立てなんて、俺には全くないんですよぉぉっ!
俺は地面に両手と両ひざをペタンとつけると、静かにクーナさんへ向けて
土下座をするのだった。




