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126話・俺と妹と彼女


「ちょっと、そこの二人!何を私の前でイチャイチャしているんですかっ!」


コウとナユユのイチャつきを見て激昂したミルが、次元断裂ブレードを

振りかぶって襲いかかってくる!


「うわ!何、あの剣!ミルの通った空中の剣筋が斬れてるんですけど!?」


「だ、だから私、言いましたよね!あれは空間を切り裂く剣だって!」


空間を切り裂きながら自分達へ迫ってくる妹の剣...次元断裂ブレードに

恐れ戦き、コウとナユユが抱き合って喫驚している。


「嗚呼!コウにぃ、ナユユちゃん!?何で二人で抱き合っているん――」


「――だぁ!」


「アバゥッ!!?」


「えっ!?」


突如、ミルの叫声に割って入った誰かが、コウの頭上へ向けて思いっきり、

空手チョップをしてくる。


「ふえっ!?だ、誰ですか!わ、私の愛するコウにぃに、そんな酷い攻撃を

するなんてぇっ!」


目の前で自分の愛する兄が、誰からか空手チョップを食らう姿を見て、

自分の攻撃は棚にあげたミルが、怒りを露にして叫声をあげる。


「私の愛する...だと...?」


ミルの愛すると言う言葉に対し、コウを攻撃した人物の眉がピクッと動く


「そこの女...残念だが、この男は私...カノン・バインッシュのモノだ...。

以て、キミはコウを愛する事は罷り成らん...ぞ!」


「はう!?カ、カノン先輩っ!?」


思いっきり、空手チョップを食らせた人物...カノン先輩がミルに向かって

そう宣言すると、俺を後ろからギュッと抱きしめる。


はわわ!あ、頭...俺の後頭部に、カノン先輩のやっこい2つの山がぁぁぁ!!


「あ...ミルのお兄さん、めちゃめちゃ目尻が下がってる...」


「うう...お、おのれ...!私だって、コウにぃの為に色々と頑張っているのに...」


カノンに抱きつかれ、デレデレしているコウを見て、ミルが自分の胸を

ペタペタと触りながら、無念の愚痴をこぼす。


「...って、違うぅぅ!そこの銀髪女!いい加減、コウにぃから離れなさいよっ!」


次元断絶ブレードをカノンに向けて、ミルが叫声を上げる。


「おい、コウ。さっきからギャーギャー騒いでいる、あの小娘は誰なんだ?」


「はは...あいつは『ミル・ラーディス』と言いまして...早い話が、俺の...

妹です...たはは!」


俺はカノン先輩に、この恥ずかしい妹...ミルの事を、ニガ笑いを浮かべながら

紹介する。


「コウの妹...。うむ、よく見るとコウと似て......ないな。コウと妹さんじゃ、

顔の完成度が段違だ...!」


顔の完成度が段違...!?それって、俺の方がカッコいいって事ですよねっ!


ですよね、カノン先輩っ!!


「しかし中々のじゃじゃ馬っぷりだな、キミの妹ちゃんは...。何か私の妹と

そっくりで微笑ましくなってくるぞ♪」


カノンが自分の愚妹の事を思い出すと、口角があがってニヤッとなる。


「え、カノン先輩って、妹さんがいるんですか?」


「ああ、いるぞ!あれはじゃじゃ馬+ド変態だがな!」


「へ、ド変態!?」


俺がカノン先輩のイメージで、ド変態を想像していると...


「こらぁぁ!コウにぃぃ!そこの女とは、一体どういう関係なのぉぉっ!!」


イチャイチャ談笑しているコウとカノンに、我慢ならないミルが、叫声を

荒らげて問いただす。


「ん...。私達の関係か?ふむ、簡素で言うなら...私とコウは彼氏&彼女の

間柄って...関係だな!」


少し間を開けて、カノンがコウの代わりにそう答えると、ミルに向けて

したり顔でブイサインをする。


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