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122話・俺の学園を見つける三人娘


「あの建物...このパンフに載っている建物と確かに同じですね...。

と言う事は、あれがグランジ学園で間違いないみたいですわね!」


小柄な少女に声をかけられた、見るからにお嬢様な少女...ナユユが、

手に持っていたパンフに目を通して、そこに同じ構造物が載っているを

確認する。


「おお!やっぱそうかぁ!あれが目的地、グランジ学園なんだねぇっ!」


小柄な少女が目的の場所に辿り着いたと、身体全体で喜び勇んでいる。


「へぇ...あれが魔法や魔法技を学ぶ場所、グランジ学園なんだ。

何か、ボク達の学園とどことなく、ソックリだね?」


小柄な少女のもうひとりの友達で、三人の中で一番普通っぽいなりをしている

ロイエが、自分の通うトルエ学園に似ていると不思議な感覚へ陥っている。


「ソックリなのは当然ですよ。何せ、あの学園とわたくし達の学園は、同じ

設計士のアイデアで作られているのですから!」


「へぇ...ナユユったら、結構詳しいん......ん?嗚呼!なんだ~このパンフの

記述を読んだだけなのか!」


ロイエがナユユの目線先をチラッと見ると、そこには先程ナユユの述べた

言葉がパンフに記述されていた。


「そこのお二人さん!いつまでも長話をしていないのっ!あの学園には、

私の最愛の人が心待ちしているんだ!さあさあ、レッツゴーだよ!」


小柄な少女が気合いと共に拳を天に突き上げると、ダッシュでグランジ学園へと

駆けて行く!


「最愛って...やれやれ、あの子は相変わらずの兄好きですね...」


「はは...そうだね♪あ...コラ!あんなに走ると、また転んじゃぅ......

あ、転んだ!」


言わんこっちゃないとばかりに、ロイエの想像通りの転び方を目の前でされて

しまう。


「ちょっと派手にすっ転んでたみたいだけど、大丈夫!」


「全く...。何度同じミスをするのでしょうね、この子は...」


豪快に転んだ小柄な少女にビックリしたロイエと、それに呆れているナユユが、

転けた少女の元へ早足で駆けて行く。


「大丈夫ですか...ほら、手を取って下さいな!」


「むにゅ...平気、平気、大丈夫だから!こんな痛み、最愛の人に会える喜びに

比べれば、何ともないない♪」


手を差し出してくるナユユに、やせ我慢の態度を見せる小柄な少女が

それを笑顔で拒否し、自分の足でゆっくりと立ち上がる。


「さあ...仕切り直し、仕切り直し!今度こそ、グランジ学園へレッツ、

ゴーゴー♪」


「うわ!?」


「キャッ!?」


小柄な少女が二人の友達の手を取ると、グランジ学園へ一緒に駆けて行く。




そして、小柄な少女に無理な走り方をさせられてしまったナユユとロイエは、

その数メートル先で豪快に小柄な少女の巻き添えを食って、コロコロと転んで

しまうのだった。


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