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104話・俺の幼馴染の葛藤...


「話を纏めると...ナナさんはコウ君のあのベッタリ&イチャイチャが

許せないと?」


「そう、そう、そういう事だよ!学生たるものがそんな不埒で不純な

イチャイチャなんて...やっちゃ駄目なの!駄目駄目なのっ!」


ナナが顔を真っ赤にして鼻息荒くしながら、女子生徒達へ必死の言い訳を

発する。


「うーん、まぁ...ナナが言っている事もわかるんだけど...でもさ...」


懸命に誤魔化してくるナナに、『それをあなたが言うの!?』


...という顔をして、女子生徒達が見るのだった。


ゴ~ン、ゴ~ン~♪


そんな談笑の最中、クラスメイトやナナ達の耳に、何かを知らせる

ベルの音が聞こえてきた。


「お...このベルの音は、部活が始まる時間を教えるベルの音!」


「ヤバ!早く行かないと、部長から大目玉じゃんか!?」


「じゃ、ナナさん!この話の続きはまた今度しましょうね~!」


女子生徒達が、慌てる様にナナへ挨拶をかわすと、部活に向かう為、

クモの子を散らす様に拡散してその場を跡にする。


「みんな~部活動、頑張ってねぇ~♪」


満面の笑みをナナが浮かべながら、みんなに向かって手をフリフリ振って

見送った。




「なんでコウの事で...そんなにか...」


私にはラール君という恋人がいる...。


にも関わらず、どうしてあの子達の言う様に、こんなにもコーの事で

イライラしちゃうのだろう...


ふん...そんなの決まっているじゃない!それは私がコーの事を意識している

からだよっ!!


だからこそ、私は他の異性の邪魔をしたり、カノン先輩やクーナちゃんの

邪魔をしてたんだから!


ナナはかつてのライバル達と繰り広げた、死闘の数々を思い出す。


でも...それじゃなんで私はラール君の告白を受けてしまったの...?


そんな事をすれば、コーに嫌われるのはわかっている筈なのに...何故?


そういえば、ラール君から告白を受けたあの時...私は心の中に引っ掛かる

何かの不安感を持った...


そう...何故か私はラール君の告白を、極当然と受け入れようとしていたのだ。


だから私はその場から言い訳を言って抜け出し、ラール君から告白された事を

コーに相談した。


きっと私は、その告白をコーがとめてくれる事でこの不安感を消したかったの

だろう......。


しかし結果はそれも叶わず、自然な流れで気づけば、私はラール君とつき合う事に

なっていた。


え...自然の流れって...何で私はラール君の告白を断らなかったの...?


そうだよ!だって、私は昔からコーをだけを見てきて、コーだけを好――


「イタァァッ!!」


そんな疑問にかられた瞬間、電流が突き抜けるかの様な痛みが頭の中を

走り抜ける!


イタタタタ...また、この痛みが頭の中を......っ!?


一体なんなのよ、この痛みは...


ここ最近にきて、また酷くなっている気がする......。


ハッ!?


こ、この痛みの酷さ......!?


もしかしてこれって、誰かに魔法で記憶の情報操作を受けているのっ!?


い、いや...それはない...あるはずがない......


「だって、この学園は......」


私はそれだけはあり得ないと、頭をブルブルと左右に振った。


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