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101話・俺の彼女の決闘、終わる


「なっ!?ムゲ様に何て事をするん...は、早いでヤン――プゲッ!!」


ムゲがやられた事で激昂するテッカだったが、その隙をつかれてカノンに

素早く懐へ踏み込まれると、みぞうちを目掛けて重みの乗った拳を

思いっきり叩き込まれた!


「ひぃぃぃ!?」


「どこに行くつもりだ、メンダ?」


『閉じろ、墓標の中に!コールドランス・セメタリィィィ―――ッ!!』


「な、なんだとぉ!地面から、氷が生えてきたでゲ―――」


カノンがギフト技、氷魔法を詠唱すると、その場から逃げようとした

メンダを氷の槍の中に閉じ込める!


「こいつでとどめだ...連弾槍打撃ィィィィッ!!」


カノンがとどめと放ったギフト技、連弾槍打撃で氷づけになっている

メンダに槍の連続突きを叩き込むと、粉々になった氷の槍と共に

地面へ落ちてきた!


「つ...強い...強過ぎるでゲス......ぐふっ!」


地面に転がっているメンダが、無念と言わんばかりの声を洩らして

気絶した。


「全く...このブタ饅頭め...誰がお前の妻だ...。私はコウの妻以外、

誰かの妻になるつもりはないぞ...」


カノンが膨れっ面でプンプンと怒りながら、既に気絶しているムゲに

向かって抗議していると...


「はぁ、やれやれ...。せっかくあの力を与えたというのに、こんな簡単に

倒されちゃうなんて...。これでは、あの子の『発動』を見る所の話ではない

じゃないですか...」


「ん...誰だっ!そこに誰かいるのかっ!?」


自分達を見ている何者かの気配を感じたカノンが、その気配のする倉庫小屋へ

目線を向ける......が、そこには誰の姿もなかった。


「ん...誰もいない?おかしいな...?確かに、誰かの気配を感じたのだが...

気のせい...だったのか?」


どこを見渡してもそこに誰もいない事に、カノンが首を傾げてハテナ顔になる。


「まぁ...いい。これで取り敢えず、こいつらとの決闘も終わった事だし...。

急ぎ、職員室へこの結果を報告に行くとするか...」


カノンはそう言うと、持っていた槍を腰のベルトに戻し、職員室に向けて

屋上を後にした。



◇◇◇◇◇◇◇




「ふふ...あの子、まさか私の気配に気づくなんてね...。流石はあのお方が

お認めになられるだけの事はありますか...」


先程、屋上で呟いていた謎の人物が、屋上のずっと上空にてカノン達のいた

屋上を見ていた。


「しかし、この残念な結果...あのお方は多分、知っていましたね...。

さてはて...これはお詫びを請求しなきゃいけない様ですね...ふふふ♪」


謎の人物が直感でその事に気づくと、満面の笑みをこぼしながら、

その場を静かに去って行くのだった。




◇◇◇◇◇◇◇




そして次の日、あの貴族...ムゲ達が公式決闘(カノン先輩が先生に決闘の

理由を語るとあっさり、公式許可が降りたらしい)で、カノン先輩から

ほぼ一方的にボコボコにされ、全治2ヶ月の入院......


それに加え、俺のクラスで騒いだ罰則を食らい、退院後には更に2ヶ月の

自宅謹慎の停学が決定したという情報を、クラスメイトから聞くのだった。


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