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真夜に煌めく紅と瑠璃  作者: 深月ゆね
第1章
17/23

再会(16)



『……あなたには真紅(しんく)が似合うな』

『え……?』

『真紅はあなたの綺麗な瞳の色だ』

『……煌架様はわたくしの瞳の色がお好きですか』

『あぁ、だから真っ赤な椿(つばき)薔薇(ばら)があなたには良く似合う。……夜夜の色は、真紅(ひんく)で決まりだな』





私が昔、煌架様に言われた色を殿下は答えた。


真紅(しんく)はわたくしの瞳の色……。


その色を煌架様は好きだと言って下さった。


周りの人とは違う、真っ赤なわたくしの瞳の色。



「……っ煌架、様……。」


私の瞳から涙が零れ、頬を伝った。


「……何であなたは泣いているのですか」


「何故でしょうか……。強いていえば、殿下のせいですわ」


「は……?」


「夜夜、わらわは気付いてしまったわ。でも、言わない方がいいのよね」


「えぇ、今はまだ何も言わないでくださいませ」


真紅(しんく)が似合うと煌架様に言われた事は、今まで1度も誰かに言ったことがない。


「……そうか。では、真紅(しんく)の椿模様のものを幾つか見繕わせる」


紅焔様は満足げに笑って部下に走り書きのメモを持っていかせる。


煌架様だけは意味を分かっておらず、怪訝な表情を浮かべて佇んでいた。



「さて、() 淑栄(しゅくえい)


「はい」


「そなたには夜夜の専属になってもらおうか」


「……っ夜夜の、ですか?!」


「嫌か?」


「そんな訳ありません!夜夜の専属なら、喜んでお引き受け致します」


「そう言うだろうと思っていたよ」


何故、なんの地位もないわたくしの専属に第二公子専属の淑栄(しゅくえい)さんを……?!


「父上、何故ですか!」


「……煌架、お前には夜夜をつける。これからは、夜夜が専属だ」


「主上?!」


「父上、一体何を……っ」


「お父様、夜夜はわらわの女史に……!」


「何を言っている、淋漓(りんり)。私は誰が何を言おうと、この決断を変えることは無い」


紅焔様はキッパリと言い切って1人がけのソファに腰を下ろす。

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