再会(14)
「夜夜の前でこんな事を言うのは無神経だとは思うが、煌架のことはどうにもできないことなんだ。それよりも、別の話がある」
「そうですね。……えぇと、紅焔様、別の話とは?」
お姉様の浮かない表情をチラリと横目に見つつ、紅焔様に問いかけた。
「夜夜の衣装の事だ。今着ている衣装はもうキツイのではないか」
今着ている衣装……?
確かに少し胸の辺りが苦しい感じはしますが……。
この衣装は煌架様が私に下さった衣装で、あと1着しか残っていない。
「夜夜の衣装はほとんどが焼けてしまって、残った2着しか持っていけなかったからな。だが、それももうキツくて着れないだろう?」
「……紅焔様の言う通りですわ。ですが、わたくしはどうしても残った2着だけは捨てることが出来ないのです」
「では、」
「夜夜ったら、昔から身長よりも胸の成長の方が良いのよね。わらわは羨ましい限りよ」
お姉様は紅焔様が何かを言いかけたのに被せてそう言うと、私の胸に触れた。
「お、お姉様……っ//////」
「あら、本当にキツそう。夜夜、今サイズいくつになったの??」
紅焔様だけでなく、煌架様や玖苑もいるというのにお姉様は私に問いかける。
チラリと煌架様や玖苑へと視線を向けるとコチラから視線をそらしていた。
「お姉様ッそういう事は男性が居ないところでお尋ね下さいませ!」
「あら、やだ。ごめんなさい」
そう言って肩をすくめた。
「ゴホン……っえぇっと、夜夜はその衣装は捨てなくてもいいんだ。だが、体に合ったサイズの物を私からプレゼントしよう」
紅焔様はわざとらしく咳払いをし、にこやかに笑って私の頭を撫でた。
「え……っそんな、わたくしには紅焔様からプレゼントをされる筋合いがありませんわ」
「父親からのプレゼントだと思ってはくれないか」
「ですが……ッわたくしは紅焔様の娘ではありませんのよ」
「鈴鳴の愛娘なんだ。いつも私の娘も同然だと言っているだろう?」
まぁ、夜夜が煌架とあのまま何事もなく結ばれていれば本当の娘だったが、と呟く。
その言葉が聞こえていたのはわたくしだけだと思いたいですわね。




