再会(13)
「……おい、玖苑。この状況を説明してくれ」
「私には致しかねますね」
「説明できるか、李女史」
「殿下、私に振らないでください」
煌架様の側で若草色の女史服を着た淑栄さんがため息をついて煌架様から離れた。
「淑栄さん……!」
たまたま視線が合い、思わずお姉様から離れて淑栄さんの元へと駆け寄った。
「夜夜、元気そうで何よりだ」
「淑栄さんのおかげですわ」
私はにっこりと微笑んだ。
彼女はいわゆるクールビューティで、敬語を外せば口調は男性のものとそう変わらない。
弟の玖苑と似ているところもあるが、また違った雰囲気の持ち主でもある。
「2年前よりは少しふっくらしたみたいだな」
「えぇ、食べすぎてしまいましたわ」
「夜夜はそれでも細いんじゃないか。昔から殿下にも言われ続けていただろう?」
そう言って私の頬に手を伸ばし、優しく触れる。
彼女の手は温かいとはいえず、どちらかと言うと冷たかった。
「もう、お兄様?本当に夜夜の事を覚えていらっしゃらないのですか?!」
淑栄さんと見つめあって笑っていると、お姉様の不機嫌そうな声が聞こえてきた。
どうやら、話はまだ終わっていなかったらしい。
「さっきから言ってるだろ、淋漓。私はあんな女知らないと」
「……ッひどい!夜夜の事をそんな……っ」
お姉様がサッと青ざめる。
「淋漓様、」
「だって夜夜が……っ」
「淋漓様、これは仕方の無いことです」
「……お姉様、わたくしのことは気にしないでくださいませ」
私は首を横に振ってお姉様に微笑みかける。
それを見たお姉様は瑠璃色の瞳を潤ませて俯いてしまった。




