再会(9)
「あぁ……そうか、そうだな。夜夜、玖苑、ついてこい。中で詳しく話を聞こう」
紅焔様が身を翻して鳴尹宮へと入っていくと、玖苑もその後に続いた。
私も2人を追いかけようと歩き出した時、
「夜夜様……っ」
近衛騎士に名前を呼ばれて足を止めた。
くるりと身を翻して振り返ると近衛騎士の2人が私に向けて深くお辞儀をしてきた。
「お久しぶりでございます」
「随分と美しくなられましたね」
2人のさっきまでの無表情が穏やかな笑みへと変わっていた。
最初は全く気が付かなかったが、この2人は私が皇宮にいた時からずっと紅焔様の住まう鳴尹宮で護衛をしていた近衛騎士だった。
2人とも言葉遣いは丁寧で同じような話し方だが、少しキツめの印象を持つのが呉 理耀で普段から穏やかななのが珀 明瞬だ。
「ふふ……っお久しぶりですわ。相変わらず、理耀と明瞬は変わりませんのね」
「それは、当たり前です。夜夜様が居なくなってから4年しかたってないんですよ」
「そうですよ。……夜夜様、私達はあなたのことを信じております。何があっても、私達はあなたの味方と言うことをお忘れなきよう」
先程とは違い、恭しく頭を下げられた。
あんな事があっても、わたくしには味方がまだ居たのですね……。
「理耀、明瞬、わたくしはあなた達に出会えて幸せですわ。ありがとうございます」
にっこりと笑みを浮かべて軽くお辞儀をすると、紅焔様達のあとを追いかけて鳴尹宮へと入った。




