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はじまり
___________ここは遼珂国の王都、瑕珱京。
カツン……カツン……っ
月の光に照らされる中、1人の少女が大荷物を抱えて一直線の道を歩いている。
その周りにはたくさんのお店や家が立ち並んでいた。
もちろん、王都なだけあって大人から子供までたくさんの人々がいて、みんな楽しそうに談笑や買い物などもしている。
少女はその中を周りのモノには目を向けずに、ただ真っ直ぐに進んで行くだけであった。
頭から赤い外套を羽織っているため表情は見えない。
行き交う人々はそんな少女をちらりと見ては、去ってゆく。
注目されている理由は、外套で顔を隠した少女が1人で大荷物を持って歩いていることだろう。
だけど、それだけが理由ではなく……
_____________彼女の行く先には遼珂国の皇宮あったからでもあろう。




