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姫様転生 -運命の歯車をぶち壊せ-  作者: ねこねここねこ
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8本足の悪魔(レイドチーム結成)

個人では無理そうなのでレイド結成

 「ルークさん!無事だったのですね!」


 受付に行くと依頼係という腕章をつけた女性職員がルークを見てカウンターから身を乗り出す。


 「ええ、お久しぶりです。それで、このクエストをこのメンバーで受けたいのですが。」


 「このメンバーですか?」


 「はい。」


 受付の女性はゴントを見ると珍しそうにしている。


 「事情があるんだよ。こっちにも。」


 ばつが悪そうに言うと一枚の用紙に自分の名前と複数名の名前を書いていく。


 「ほらよ。お前たちも書きな。」


 用紙をみると上にはレイドチームと書かれており、その下にはクエスト名が書かれ、さらにその下には三か所の縦の空欄がある。その真ん中には名前が5つ書いてある。どうやらこのマスの中に各パーティーのメンバーの名前を書くようだ。左が開けられているのはそこに私たちの名前を書けという事なのだろう。


 手渡された用紙をルークが受け取るとこちらを見る。


 「エレナはどうする?街で待っている?」


 唯一普通の女性であるエレナに参加の有無を尋ねる。私だって鬼ではない・・・普通の女性であるエレナは戦えないだろうし、『狙われない』だろう。居ても居なくても変わらないのだ。あとは本人の意思にまかせたいのだ。


 「わ、私も参加する!貴女も行くのでしょう?一応、貴女の奴隷の身だし。私よりも3歳も年下の子が街の人の為に戦うのよ!貴族の私が行かないわけないじゃない!」


 「・・・元ね。」


 ウェルチのツッコミにも動じず、用紙をルークから奪うとさっさと名前を書いてしまう。段々とこの子の扱いがわかってきたな。アレだ、やっぱりツンデレだろう。私のツインテール案は正しかったと言えるだろう。


 「気が進まないけど、こんな所で依頼者に死なれると私の評価が下がるわね。明後日には着けると思っていたのだけれど・・・まあいいわ。」


 ウェルチが次にサインをする。当然、ルークと私も名前を書く。


 「う、海の上にいくのですか?」


 思いもしなかったシルフィーより待ったがかかる。


 「私、捕まるまで森から外に出たことがなかったから泳げないの。」


 何が言いたいのかと思えばようは泳げないから怖いと言いたいようだ。何でもすると言ったのはその口だったか?エルフだから許すけど。


 「大丈夫、私の考えが合っていれば一回目は安全だから。シルフィーの仕事は風の魔法を一回使うだけの簡単なお仕事だけよ。」


 「本当ですか?」


 「ええ。」


 「なら・・・わかりました。あの、海でだけは死なないでくださいね。死ぬときは土の上で死にたいので。」


 ・・・・余計なフラグを立てるなよ。


 話が纏まり、用紙を受付の職員に渡す。


 「あの、一つよろしいでしょうか?」


 職員が用紙を受け付けるとチームリーダーと書かれた私に声をかけてくる。いつの間にかルークが私の名前に丸を付けてリーダーと書いていたのだ。


 「なにか問題でもありましたか?」


 「いえ、そうではないのですが、実はもう一チーム参加をしたいという方がいらっしゃいまして・・・なんでもするという条件と報酬はいらないのでという事でこれを受けた方がいたら自分たちを紹介して欲しいと頼まれておりまして・・・・いつも昼に隣の浅瀬にいるから来て欲しいとの事です。」


 一枚の託された便箋を渡される。中身をみると細かい内容が書かれていた。


 「船を二隻所有・・・少数精鋭でまずは壊される、壊れる事を前提に調査船として使えるが?」


 ゴントの提案にウェルチも賛同する。

 

 「さっきも言ったけど、今回のケースに関しては人数が多い方が好ましい。(捨て石として)」


 「僕も賛成だ。戦う前にしっかりとした足場のある船が減るのは避けた方がいい。どれほどの船かはわからないけど人数も含めて多いに越した事はない。」


 ルークも賛同する。この経験の高い二人が同じ意見であるのだきっとその方がいいのだろう。


 「わかったなら会ってみましょう。」


********************************

 翌日、隣の浅瀬にて


 名もない浅瀬に私たちはいた。あいにくの天気で雨が降っているがこの世界には傘という物がなく、葉や布で頭を遮るしか濡れる事を回避することが出来ないらしい。


 今日は様子見だけなので、浅瀬には私とウェルチとルーク、おまけのゴントの四人だけである。後の二人は宿屋にて留守番とした。


 土砂降りでない事が救いであるが・・・


 そんな中でも、その場には二人の戦士が剣をぶつけ合い鍛錬を行っていた。


 「ルーク彼らを知っているか?」


 「いや、ゴントは?」


 「俺もだ。その・・ウェルチさんは?」


 「ないよ。」


 雨の中での激しい剣のぶつかり合いを見た私には二人の実力はなかなかのものに見える。けれども、この三人にとっては普通なようで顔色一つ変えずに彼らに近づいていく。


 (どれだけこの世界の人間は身体能力が並外れているのだか。)


 私は呆れるがこの体だってこの世界のモノだ。彼ら以上になる事は可能だと信じている。

 

 (毎日毎日毎日毎日、あの少年と約束させられた鍛錬も行っているのだ。あれのおかげで成長しているのは確かに手ごたえとしてあるから余計に悔しいのだが。)


 「君たちは?」


 片方の長剣を握った男がこちらに気づき打ちあっていた斧を持った男に手をあげ動きを静止させる。


 「依頼を受けたものと言えばわかるかい?」


 ゴントが二人に用紙を見せる。


 「では、貴方達は・・・」


 「ああ、あの悪魔を倒す予定だ。」


 「封殺のルークか!」


 斧を持った男がルークを見て納得した顔をする。

 

 「お前もまた挑戦するのだな。」


 「貴方達もメンバーの敵討ちに?」


 「当然だ。」


 「あの内容、いいのですか?死にに行くようなものですよ?」


 「俺たちは仲間を奪ったあの悪魔を殺せるのならそれで構わない!」


 二人の意志は固いようだ。ならば私が断る必要はないだろう。

 

 「なら、宜しくね。まずは貴方達の船を見せてくれないかしら?」


 何故この子がここにいる?と不思議な顔をする二人をよそに私は彼らが指を指したさきにあった彼らの船を見て計画を話すのだった。

 その計画に全員が首を縦に振ったことによりここに3パーティーによるレイドチームが結成されたのだった。

 

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