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04

闇「それで、お前のコードネームだが」

明「あぁ、はい」

闇「これはどうだろう」


闇に咲く一輪の光 フラワー


明「…は?」

闇「そうか、ではこれはどうだ?」


大地に花開け シルサラフ


明「シルサラフ?」

闇「火の精霊サラマンダーと、風の精シルフ」

明「・・・は?」

闇「混ぜてみた」

明「…そうですか。ところで、何ですか?そのセリフみたいなもの」

闇「?魔法少女には必要だろ、決め台詞」

明「(天然なのか…?)」


このやりとりの後、明奈が辞書を引いて見つけてきた言葉に決定。

「<プロトタイプ>はどうでしょう?」

「”デモンストレーション目的や新技術・新機構の検証、試験、量産前での問題点の洗い出しのために設計・仮組み・製造されるプログラムのこと”」

「要するに<試作品>ということですね」


「どうです?私にぴったりだと思いませんか?」



あんにょん、あんにょんはせよ、あんにょんはしむにかっ♪

안녕,안녕하십니까?,안녕하세요?、と表記するコレはおとなり韓国の挨拶だよ。

アンニョン「やあ、おう、おはよう、じゃあね、またね」にあたる言葉で、感じで書くと「安寧」なんだよ~。ちなみにアンニョンハセヨ、アンニョンハシムニカはアンニョンの敬語にあたる表現で目上の人に使うんだって!



それはさておき。

私のコードネームが決まりました。<プロトタイプ>です。まぁ、闇道さんの案に納得いかず、暇つぶしに読んでいた辞書にあった言葉を「どうですか?」と挙げていって決まったんですが。

ちなみに<プロトタイプ>は試作品の意味。闇道さんとの契約内容もだけど、この世界で生きていく以上、様々なことを試さなくてはいけないからね。私にぴったりの言葉じゃない?と自画自賛してみたり。



闇道さんから渡された資料をみたところ、どうやら「お気に入り」は神谷くんのようだ。生い立ちや性格、写真まで載せてくれるとは。

…コードネームをお願いしていて正解だったかな、私の判断は間違っていなかったと言えるかな、うん。

ちなみにこの資料によると、神谷くんの属性は風・水なんだって。


「(”鬼丸明斗”の属性は風と火だったはず…)風はいいとして、水かぁ…」


『あー?いきなりどーした?』

『明奈、考えことをするなら降りなさい。危ないわ』


「あー、うん。そうだね」

私の今の状況?コントロール力を鍛えるため、風をおこして地面から大体2mほど離れたところで座禅を組んでいましたがなにか?

いや、意外とできるもんだね。最初はなかなか思うようにいかなかったけど、1ヶ月もすれば、1メートルは浮かぶようになり、結構維持できるようになったかな。よく頭からよく落ちていたせいか、風華の性格が若干心配性になったような気がします、まる。


「いや、私は魔法で水を操ることができるのかな~、って思ってさ。今まで火と風しか使ってないから」

『?属性がなかったとしても、人間は使えるだろ?』

「…え?灯里さん、今なんと?」

『は?いや、だからな。人間は自分の持っている属性のものが”使いやすい”、”あつかいやすい”ってだけで、全く使用できないわけじゃないだろ?』

まぁ、魔力が開花していない人は関係ないんだろうが…知らなかったのか?と灯里が聞いてくる。


はっきり言おう。


知るわけ無いだろ、そんなこと!

母さんたちは一般ピープルだからそんな本とか雑誌とかいう情報源は家になかったし!私が今持ちえている情報も(あんまり役に立たない)前世の記憶と灯里・風華からの話しかないからね。最近、闇道さんと契約したことでちょくちょく与えられてる資料によって少しずつ知識を増やしているところだからねっ!



風華と灯里の説明によると、

・人間は水・火・木・風・土の5つの属性のいずれかを持っている

・通常1人1タイプ

・まれに複数持っている人もいる。

・3タイプ所持している人がいて、人間にはそれが最多所持数だと思われている

※属性を持っていたとしても、実際に魔法として使うことができるのは一部の人間のみ。

※自分の所持している属性しか使えないというわけではない


『ま、”生まれつきの性格”みたいなもんかぁー?』

『そうですねぇ、たしか100年ほど前に、水属性でしたが火を扱うのが好きだった人間がいましたねぇ』

『あー、いたなぁ。なつかしいなぁ』


…この子たち、こんな外見しながら一体何歳だというのだろう…

それよりも、気になったことがある。


「”3タイプ所持している人がいて、人間にはそれが最多所持数だと思われている”…”人間には”?」


『ん?あぁ。全部持っていた奴もいたぞー?』

『なん年前でしたっけねぇ…』

『500年以上は前だろ?』

『そうですねぇ…ひどく不器用な人だったのは覚えているのですが』

『まー、仕方ないだろ?確か、仲間が喧嘩したのを止めようとして平地を谷にしたんだったっけ?』

『いや、それはあの子の親の方でしょう?』


…この子たち、こんな外見しながら一体何歳だというのだろう…(Part2)

てか、魔力持ち、天変地異を起こせたのか…そうか…すごいな。


『そうだったなぁ…周りのやつもすごかったな』

『えぇ。「またかぁ」なんて笑いながら避難してましたし』

…なにがあったんだろう。聞きたいような、聞きたくないような。


ちなみに、基本情報として属性の相性も教えてもらった。

木は土より強く、土は水より強い。

水は火より強く、火は風に強い。

風は木に強く…という形でサイクルを描いているんだって。


『まぁ、木属性だったけれど火属性の魔法しか使わない人もいましたしねぇ』

「そんなことできるんだ…」

『いっただろ?”使い辛い”だけなんだって。根性で使いこなして、”炎の申し子”を自称していたな』

「…自称なんだ」

でも、他の属性も使えるのなら、仕事は遂行できるな。

水と炎の合わせ技とか綺麗だろうなぁ…木や土属性の魔法を使用すれば、家庭菜園の野菜も育ちが良くなりそうだ。


「そういえば、属性ってどうやって調べるの?」

”鬼丸明斗”の属性は風・火であった。

私が最初に使えたのも風と火である。だから無条件に風・火だと思っていたが、属性を持っていなくても魔法を使用できるときいたばかり。はっきりとわかる方法があるなら聞きたいし試してみたい。


灯里と風華は顔を見合わせると、

『そういえば、やったことなかったな』

『ちょうど、試すためのものはありますしね』

そう言いつつ、風華は風をおこし、部屋の端に置いてあった水晶を私の目の前に持ってきた。


『この石を手に持って』

「…え」

『落とすぞー?』

「いや、ちょっと待っ!」

灯里の声に慌てて水晶を手に取ったが…勝手に触って良かったのだろうか?今更だが、少し心配だ。…まぁ、別に構いはしないだろう。


『目を閉じて。そして、水晶に気を吹き込んで』

「気を吹き込む?」

『魔法を水晶へ移すようなイメージ、かな?』

ふむ、よくわからない。とりあえずやってみよう。

目を閉じ、両手で包み込んだ水晶を唇に当てる。魔法を移す、というのはわからないけれど。水を注ぐように、息をゆっくり吐き出す。


『…よし、いいぞ。目を開けてみろ』

灯里の声に目を開ける。手にある水晶をのぞき込むと、赤、白、黄、黒の4種類の光があった。


『いや~、しかし明奈は木属性以外かぁ』

『4属性、ね。3属性以上持っている子は久しぶりに見たわ』

「・・・え?」

『赤は火、白は風、黄は土、青は木、黒は水を示しているんだよ』

『若干、赤と白の割合が強いように見えるけど、ほぼ均等ねぇ…バランスが良くてよかったじゃない』

「・・・はぁ…」


なにやら当人を盛り上がっている

どうやら、ゲームの鬼丸明斗くんは火・風属性だったのに対し、私は4属性もちのようです。私と彼は別の人物だというのはわかっていたけど、うん。


・・・まあ、ぼちぼち頑張りましょうか。

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