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小説家になろう?  作者: UYAM
小説家になろう?
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転生先の世界のうまれについて

 お友達におすすめしてもらった「乙女ゲームの悪役令嬢に転生、バッドエンド回避に全力を注ぎます!」なお話しが大層気に入りまして。いろんな方のお話しを楽しく読ませていただいております。最近読んだ、そのお友達におすすめしてもらったお話しなんて、気に入りすぎて、話数がまだ程よい数というのもありますが、まとまった時間がとれたときに繰り返し読んでしまうというお気に入りっぷり。

 どん底から這い上がる、というのはどんな系統のお話しでも楽しいと思います。そこへ前世の記憶故に内心で繰り広げられるツッコミとか焦りとが味付けになって。そして令嬢というのがね。

 もともと騎士様というのが好きなのです。なんかかっこいい。なにがかっこいいって騎士道というものがとても素敵に思えます。どんなものかは説明できませんが…。

 転生した悪役令嬢が、自分の意思で脱悪役を目指すわけですが、そこに貴族であることの義務とか誇りだとかが彼女を支えていたりすると悶ます。うん、かっこいい女の子の物語が大好きです。女の子らしさも忘れずにいてくれると惚れます。むしろ必須かな…。女の子らしさに内包される意味はそれぞれなので、同じ言葉を使っていても、意味が違う場合もあるので、どんなお話しが好きかを力説するのはまたの機会に…。


 そんなわけで、乙女ゲームに転生するという、その世界の存在について。


 私がそういうお話しを書くことはまずありませんが…。だってあんなに魅力的な人物、その生い立ちとかそこからつながる人間関係とか…、生み出せる気がしない(笑)

 でもちょっと、転生する場面というか、冒頭部分にでも使いたいなくらいの思いつきが芽生えたのです。



 今日もその存在は、ひとつの大きな流れに身を委ねていた。その中から、同じ指向性を持つものをその手で掬い上げ、その胸に抱くように集めていく。それは、小振りな花を集めた、花束のように。

 その存在に、名前はなかった。強いて呼ぶとしたら、神様、だろうか。誰にも知られず、社もなく、誰に祈られることもない、神様。神聖な存在は人々に忘れられると消えてしまうというが、この存在はそんな気配はまるでなかった。相変わらずその流れに身を委ね、何かを掬い上げ、花束のようなものにする。

 花束の出来に満足したのか、救い上げることを止め、そこになんらかの力を込める。すると花のひとつひとつがほのかに光を灯していき、だんだんと強く大きくなっていく。もう見ていることも、目蓋で、かざした手でさえぎっても顔を向けていられない程の光の塊になり、そして。


 そこには一部の人々が熱狂した、いわゆる乙女ゲームと呼ばれる、「(あ、タイトル的なものがまったく思い付かない…)」の世界が生まれていた。


 これが、この名もない存在を存在し続けさせているものだった。

 人の思惟には力がある。神聖な存在をこの世に繋ぎ止める程度、の。それらが作り出す大いなる流れに身を委ねるその存在は、そこからひとつの世界につながる思惟を拾い集める。十分に集まれば、あとは切欠を与えてやるだけで世界をひとつ生み出してしまうほどの力となる。

 これがその存在が望んでやっていることなのか、何かの義務なのかはわからない。ただ、人々の思惟がたゆたう限り、繰り返され、その存在はいつまでも在り続けるのだろう。

 そしてまれに、すでに肉体から切り離されてしまった精神が、自らの思惟に引きづられてしまうのだ。今回もまた、ひとりの女性の精神がその世界へと取り込まれていった。


 彼女の運命や、いかに。



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