3. スプラッタ交差点!
いやー、きつかったわー
クライアントさんのルールに
従ってー。
クライアントさんの書式での
今回の原因と対策と歯止めの
報告書にだいぶ時間さかれちゃって。
原因として何故を3回遡って書けって
言われても、
ウッカリ、たまたま、偶然って
書けないものねー。
歯止めに「身内」って背中に貼るって
書きたいくらいよ。
そっかー。そっちも同じような
事あるのー。そっちも大変ねー。
うんうん。ごめんねー
愚痴聞いてもらっちゃって。
話のわかる同期がいて幸せだわー。
今度お昼行こ。
うん。ありがとう。
頑張る。
じゃあねー。
・・・
さてと。
もしもし、戦の守巫女です。
元気?あの後しっかり寝れた?
良かったー。疲れるよねー。
そうよねー。
あなた、今から時間大丈夫?
部活は?そう帰宅部なのね
たしかあなたの学校、
アルバイト禁止だったっけ。
じゃあ、渋谷駅のハチ公裏で待ってるから。
直ぐ来てね。
えっ。ハチ公前は混むもの。
じゃあ後で!
・・・
さてと。
こっちこっち。早かったわね。
清楚系ファッション
可愛いわねー。似合ってる。
目の保養ねー。
心の声ダダ漏れって?
そう。私がこの格好という事はそういう事なの。
そう、見えるのは貴女だけ。
移動しながら話すね。
今回の悪いやつは
大きい奴じゃなくって人型らしいの。
しかも潜んでいるみたいで。
さっきまで、
サポートメンバーが探してたんだけど。
時間だから帰ったわ。
そう、さすがにこの人混みでは
神聖武器は
この前のは使えないわよ。
スクランブル交差点がスプラッタ交差点になるわ。
さ、えっと110-1に移動よ。
化粧室でお着替えね。
そう。サブカル系ストリートコーデは
ここでは溶け込めるわ。
・・‥
あっ。叫び声!悲鳴!
今回の神聖武器はこれ。
打刀とスティーフェレッテ、いわゆる
ショートブーツね。
ブーツはこれに履き替えて。さっ化粧室へ。
うん、コスチュームは完璧ね。
刀の鞘はもらうわ。
行くよ。
お告げ。
戦の守巫女が勇者候補に告げる。
悪いやつらを殲滅せよ。
いざ、出陣!
みんな、エスカレーターを駆け降りてくるから
上いくわよ。
典型的な怪人と戦闘員の2人ね。
うん、
量産型ファッションの背の高い子が
人質ね。あれ、すっぴん?
あっ。人質を殴るなんて酷い。
吹っ飛んだ。
ひっどーっ。あれ、ズラじゃない?
マスクがとれた。えっ中身おじさん。あー。
おじさんも災難ねー
好きな格好してただけなのにねー
戦闘員が怪人に土下座してる
あー
戦闘員が怪人にボコられてるわー
そーいうことねー。
怪人の1番の見せ場が台無しよねー
なに、そのジト目。
遠い目してる場合じゃないわ。
気を取り直して行くわよ。
あっ気づかれた。
そう。怪人、剣道っぽい構えね。
勇者なら大丈夫!
私の言う通りにすれば勝てるわ。
刀で切れない!
焦らず鍔迫り合いにして。
そこで蹴り!!
・・‥
うわー、こいつも
えぐいわー
ヨイショっ。大丈夫?
あんよ抜けたわね。
普通びっくりするわよねー
蹴ったら
突き抜けるって思わないよねー
大丈夫。コスチューム汚れてないわよ。
えっと。被害はー。
おじさんが逃げようとして自分のズラで
滑ってころんで目を回したのみ。
戦闘員はボコられて気を失っている。
息してるわね。
蹴っても反応はなし。
フロアは無事ね。
お店の被害無し。可愛い服を汚したら
許されないものね。
今回は完璧ね。
さ、後は警察に任せて撤収よ。
反省会が待ってるわ。
・・・
お疲れさまー
今日は焼肉よー
今回は完璧ね。
うん。質問があるのね。
今回の武器?
いい質問ね。
なぜ打刀がドイツ語じゃ無いのかって言うとー
最終兵器がブーツの方ってちょっと
伏線いれてみたの。
この打刀は防御力最高の刀よ。
どんな攻撃でも受け止めるの。
スティーフェレッテは素直に
ショート丈ブーツのドイツ語。
そんだけ。
それっぽいでしょう。
頭痛いの?大丈夫?
良かった。続けるね。
この二つは前回の戦いの経験を
元に、クライアントに了承を得たの。
広範囲だとヤバイ相手に対してね。
大体刀って攻撃力重視じゃない。
そこを敢えて、盾以上の防御力。
ここは日本。
相手が剣道の達人であればあるほど、足は考えない訳。
実戦重視の古武道の人口は少ないしね。
そこで、足技をドーン。
あなた構え綺麗よね。
まさか、綺麗な剣道の構えをしている子が
まさかの足技。
これ以上ない、初見殺しよね。
なに怒ってるの?
この神聖武器?
戦闘力と防御力を間違えてポチッとした刀よ。
やらかした担当は退職会社使って
被害者ぶってばっくれようと
したけど返り討ちにあったらしいわよ。
このショート丈ブーツは
クライアントさんから。
異常にノリノリの方がいて、
スパッとブーツの予算つけてくれたの。
あとで、このクライアントさんの
担当営業に聞いたら、離婚した奥さんに
ついていった娘さんが貴女と同じ歳なんだって。
困るかもだけど、もらっておくのも
勇者の仕事よ。
っと、
なんか白くなってない?
巫女服で消えるのは、わたしの方よ。




