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第四話 外出

「じゃあ、外に出て、素材を集めに行きましょう」


「そうしよう、と言ってもこの迷宮、出口が無いな」


「そこで、魔王固有の第二の能力、迷宮支配っすよ」


「迷宮支配?」


「僕たちが今いる迷宮は自分の手となり足となり、自分の思うがままに動かす事ができるっす、一回動かしてみますか、迷宮支配と唱えてください」


「迷宮支配」


そう唱えると、俺の眼の前に一つの図面が映し出される


「見えますか?僕たちの眼の前に浮かんでいる図面が僕たちが今いる迷宮っす」


「ちなみに、この図面は迷宮の力が介入できる範囲ならどこまでも見れます、山とか人工物でも」


「あとは簡単で、想像するだけで迷宮の形を変えたり、部屋を増やしたり、置きたいものを置けたりするっす、ただ右上にあるバー見えるっすか?」


そう言われ、俺は右上を見る、すると、HPバーの様なものがあることに気づく


そして、それはもう残り少ない


「ああ、あるな」


「それは現時点での自分の魔力量を表しているっす、そして、なんでもいいんで、何か思い浮かべてみてみてください」


俺は適当な棚を思い浮かべる、すると、目の前に棚が浮かぶ


「浮かびましたか?じゃあまた右上を見てみてください」


「さっきより減っている?」


「そうっす、そして、よく見ると、少し半透明になっている部分があると思うっす、それがこの物を創造、設置するためにかかる魔力量っす」


「何か物を設置する時は、この物を設置するためにどれだけ魔力がかかるか、残りの魔力はどれくらい残っているのか、それを確認するといいっす」


「じゃあ、さっそく出口を作ってみましょう、この迷宮は地下にあるんで、地上に出るために、階段式の出口を作りましょう」


そう言われ、俺は階段を思い浮かべる


「ここからは好みになるんすけど、どんな出口が良いかも考えてくださいっす」


「隠し扉系とか、いかにも迷宮って感じの門とか、色んな選択肢があるっす」


「―――隠し扉系だな、わざわざ出口を目立たせる必要性が無い」


そう言った後、俺は出口を想像する、小さな、どこにでもありそうな扉


それと同時に、地上の様子を見る、扉を作る場所を決めるために


「ん?地上には町か何かがあるのか?」


「ああ、多分あるっすね、まぁ別に避ければ問題は無いっすね」


「いや、避ける必要はないな、むしろありがたい」


「え?なんでっすか、バレる確率が上がるっすよ」


「灯台下暗しってやつだよ、意外と街中の方がバレにくい、扉なんて腐るほどあるだろうし」


それに、別の魔王が攻めてきた時、盾になりそうだし……


「はぇ~、なるほどっすね」


「まぁだが、目立たない、路地裏とかが良いな」


そう言いながら、俺は街の路地裏や、人気のない所を見る


「なら、こことかいいんじゃないっすか」


シロはそう言いながら、宙に浮く、地上にある街の図面を指差す


「おお、良いな、周りは家や店の壁で細く薄暗い路地裏、さらに、入り組んでいて、大通りから出てきた所を見られる可能性は低い」


「じゃ、決まりっすか?」


「そうだな、だが、一応、他の所も見てみよう」


そう言って、俺たちは他の路地裏や、人気のない所を見漁った


色んな案が出たが、結局、最初の道が良いとなり決定した


「じゃ、繋ぐぞ」


「やっちゃってください、ご主人!」


さっき思い浮かべた、階段、そして扉をまた思い浮かべ、設置する


すると、ゴゴゴと迷宮は動き出し、新しく扉が現れる


そして、その扉を開けると、先ほど思い浮かべた階段が見える


「よし、成功、だな」


「じゃ、行きましょう、初めての地上へ」


そう言って、俺とシロはその階段を登って行った―――


「キャーーーー」


平和な街の路地裏で、一人の少女の甲高い叫びが響く


「おうおう、叫んでもここじゃ誰にも聞こえないぜ?」


一人の小太りな如何にも不良と言った風貌な男が少女にそう詰めよる


「てめぇよぉ、俺たちから逃げられると思うなよ?」


もう一人の筋骨隆々で、所々に刺青が入っている男もそう詰め寄る


そして、平和な街の路地裏で、もう一つ、不思議な事が起こった


さっき、ちょうどさっきまで、何もなかったはずの行き止まりに


扉が現れたのだ


そして、その扉が開く、白い髪の男と、白い狐の姿と共に―――


名前 フロスト


職業 白の魔王


二つ名 無し


持ち物 特に無し


眷属 シロ、骸骨騎士


能力 召喚、迷宮支配


適性魔術 氷を生み出し、操る(名称不明)

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