第三話 魔王って多い
「おお、骸骨騎士じゃないっすか!!しかもロングソード!」
そう言いながら、シロは骸骨の周りをぴょんぴょん飛び跳ねる
骸骨騎士、か、確かに見たまんま骸骨騎士だ
「自我という自我は無いし、強い魔物ではないっすけど、兵にするには当たりっすよ、これを量産すれば他の魔王が攻めてきても―――」
「他の魔王?」
シロの話に俺はそう割り込む、じとりとした眼で俺はシロを見る
するとシロはビクリとした感じで跳ね、そろりとこちらに振り返る
「ご、ごめんなさいっす、頭から抜けてて、、」
「はぁ、まぁいいよ、次からはちゃんと言ってくれ」
俺はシロに向かって、少しキツイ口調でそう言う
一応もう、俺はシロの主だ、説教もしていかないとな
まぁ、説教と言えるかは怪しい
このシロという愛くるしく可愛い存在の事を本気で怒れない俺がいる
「魔王は何体いる?そして、その魔王一人一人の特徴、そして迷宮の場所は?」
「わかる範囲でいい、教えてくれ」
俺がそう言うと、シロは熱心に説明を始める
ああ、こういう所があるから怒れないのかもしれないな
シロの話をまとめると、魔王は今の所、俺を含め7人いて
それぞれの魔王に順位、色、二つ名が割り当てられている事が分かった
第一席 ?の魔王、 殺戮覇道「名称、色共に不明(存在は確定)」
第二席 赤の魔王、血の女王「メアリー・ブラッド」
第三席 蒼の魔王、蒼龍「レイン・カートン」
第四席 緑の魔王、笑う老人「ロイド・タッカー」
第五席 銀の魔王、完全無血「キャメロン・ハート」
第六席 金の魔王、強欲「フレディ・ゴールド」
そして、第七席、白の魔王、俺
って感じらしい、そして色には不随する適性魔術があるらしいが
シロが知っているのは、赤の血を生み出し操る魔術くらいでそれ以外は分からないそうだ
「ちなみに、白は氷を生み出し操る魔術っす」
なるほど、氷を、ある程度は戦えそうだが
俺には戦いの経験は無いし、他の魔王には劣るだろう
さらに、眷属の量もある、多分どの魔王に攻められたとしても
待っているのは―――
「考えたくないな」
「取り合えず、他にも魔王がいて敵になる可能性があるのなら、別だ」
「早急に、戦力を整えるぞ」
俺は取りあえず、戦力、眷属を増やすことにした
「と言っても、素材が無いな」
俺は迷宮を見渡す、先代魔王の遺品は大体、隠してしまったから
あるのは、テーブルくらい
他にも部屋が無いか、探したが
迷宮には魔法陣の部屋と、このテーブルがある部屋の二つしかない
「なぁシロ、一つ聞きたいことがあるんだが」
「特殊召喚に使う素材って例えばどんなのだ?」
俺は一つ思いつき、シロにそう尋ねる
「召喚対象が愛用した武器、死体とかでもいけるっす」
「なるほど、ところで先ほど骸骨騎士に自我という自我は無いという話だったが、それは具体的に言うと、どういう事だ?」
「うーんと、言葉は喋りません、そして知能も低いです、命令すればある程度は理解し動くっすけど、命令が無ければ自主的に動くことはしない、そんな感じっす」
「なるほど……いや、辞めておこう」
少し思いついた事があるが、流石に、、無かったことにしておこう
「素材が無いなら、集めに行きましょう」
俺の様子を見てシロが笑顔で、そう言った―――
名前 フロスト
職業 白の魔王
二つ名 無し
持ち物 無し
眷属 シロ、骸骨騎士(1体)
能力 召喚
適性魔術 氷を生み出し、操る(名称不明)
骸骨騎士ってなんか字面がかっこいい
どうも、孤宵です
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