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第十四話 エルフの国

いい報告が二つほどある


まず、魔力を回復する薬について、これはさっき白薔薇に貰った物だ


今まで魔力の回復を待たないと、新しい施設などを作れないと思っていた


だが、魔力を回復する薬があれば、魔力残量など気にせず施設を作れる!


これはかなりの革命だ、だが、一つ悲しいお知らせがある


魔力回復薬、高い、100万G……取りあえず忘れることにした


後で白薔薇に何か返さなければいけない、とも思った


次に、新しい眷属が増えた、そう、あの高慢なエルフだ


今ちょうど、俺の右後ろに秘書のように立っている彼女だ


えーっと名前は……


クロエ・アンダー・ブラン・サタノエス・アクロ・バン・パーカー、だ


やはり、というか、エルフは何かを判断する時の基準が魔力以外にないらしい


特別なとき、変わり物を除いて


魔力が高い=良いというクソ方程式が成り立つらしい


それ以外の、顔がいい、性格がいい、味がいい、形がいいなどは


全てどうでもいい、という種族らしい


クロエ・アンダー・ブラン・サタノエス・アクロ・バン・パーカー


によると、俺の魔力はエルフの里に来たら、全員が平伏するレベルで上質らしい


まぁそれは俺の完全な魔力を見た瞬間、平伏した彼女を見れば分かる事だ


ところでクロエ・アンダーノ・ブラン・サタノエス・アクロ・バン・パーカー


これからは長いのでクロエと呼ぶが、エルフという種族は尊敬する人物や親族の名前を名前と名字の間に入れるミドルネームの文化が盛んで、その影響で名前が長いらしい


もしかしたら、いつか会えるかもしれないな、名前だけ知っている誰かに


「あ、そうだ、クロエって仕えてた魔王が隠居?したから、ここに来たんだよね」


「はい、そうですね、老後は静かに暮らしたいとのことでして」


「どの魔王に仕えてたの?」


「緑の魔王、ロイド・タッカー様です」


緑の魔王……エルフとしてはぴったりだな、森とかに住んでたのかな


てか魔王って辞めたらどうなるんだ?というか辞めるとかできるんだ


新しい緑の魔王が出てきたりとかしないのかな、気になったので聞いてみた


「新しい緑の魔王、ですか、恐らく今頃会議が終わり生まれている頃だと思われます、会議の最中に飛び出してきたので、誰に決まったのかは分かりませんが」


「会議……魔王って会議で決めるのか?」


「はい、と言っても、緑の魔王くらいですかね、緑の魔王はエルフの国、エルムンドの王様なので、代々エルフの国民の中から魔力が一番多い者を魔王に選んでいるんですよ」


へぇー魔王ってそうやって受け継いだりすることもできるんだ


「てかクロエって飛び出してきたのか」


「軟弱な魔王に仕える気はなかったので」


軟弱……ん?魔力が一番多い者が魔王に選ばれるんだろ?じゃあ


「魔力はクロエより多いんだろ?」


「なら、よかったのですが」


あーなんか魔力以外の基準があったのか、それは本来魔力を基準とする種族にとって屈辱以外の何物でもないだろう


よく考えると、魔力が一番多い者を魔王にするのに、会議があるなど意味が分からない


俺が少し怪訝な表情をしているのを察してか、クロエは


「と思っていました、数十分前までは」


そう言いながら、俺を見つめる


ああ、ありがたい事だ、人手も増えるし、流石は魔力を基準とする種族、俺よりは低いが魔力の質が高い


まぁ、一つ懸念事項というか、不安なところはあるが……


「それで、本当に申し訳ないというか、眷属になったばかりの私が望むべきことではないと重々承知しているのですが、一つお願いしたいことがありまして」


クロエは申し訳なさそうな様子で、そう俺に告げる


「なんでも聞くよ、俺の眷属になったのだから」


俺がそう返すと、クロエは安心したというような様子の後


「ありがとうございます、そのお願いというのはですね、私の仲間の救出を手伝っていただきたいのです」


そう言った、救出?クロエならそこらへんの人間相手なら勝てるだろうし


俺に頼るほどの事ではないよな、まさか……


「誰から?」


「金の魔王、強欲『フレディ・ゴールド』です」


それを聞いて、何か、歯車が動いたような音がした気がした―――


名前 フロスト


職業 白の魔王


二つ名 無し


持ち物 無し


眷属 シロ、骸骨騎士(1体)


能力 召喚


適性魔術 氷を生み出し、操る(名称不明)

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