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8 前世を思い出しながら体を鍛える

 体を動かしていく。

 村をぐるっと一回りして怪物を確かめ。

 いればその場で処分して。

 そうして作業を終えて戻ってきてから、マサヒロは体を動かす。



 前世で通ってた武術の道場。

 そこで学んだ事を思い出しながら。



 子供の頃に通っていたものではない。

 大人になり、独り立ちしてから始めた事だ。

 たまたま住んでいた所の近くに古流武術の道場があった。

 そこで柔術を習っていた。

 もともと興味があったので、どうせならと始めた。



 その時の稽古を思い出す。

 好きでやっていた事だからよくおぼえてる。

 その中から一人で出来る事をやっていく。



 とはいえ、基本的に二人一組でやる型稽古がほとんどだ。

 一人で出来る事といったら、受け身くらいしかない。

 なので、その受け身をやっていく。



 ついでに、槍を棒に見立てて振っていく。

 柔術といっても、素手の戦闘術だけやっているわけではない。

 あわせて剣術と棒術も教えていた。

 古流武術では珍しい事ではない。

 複数の武器や素手の戦闘術である柔術を同時に学ぶ流派はそれなりにある。

 マサヒロの通っていた道場もそうだった。



 そこで棒術の動きをくり返していく。

 槍の使い方ではないが、長い棒という点で見れば似たようなところはある。

 ならばと棒術の動きをしていく。



 それに、それなりの長さの棒だ。

 振り回せばそれなりの負荷がかかる。

 丁度良い体の鍛練と考えて体より長い槍を振り回していく。

 実際、前世ではこれが結構よい運動になった。

 やってるうちにそれなりの筋肉がついた。



 それを見てる者からは、「何やってんだ?」と言われたが。

 端から見てるとそれが戦闘のための動きに見えないからだろう。

 下手すると踊りと言われる事すら言われる。

 仕方ないとマサヒロも思う。

 動きにどういう意味があるのか知らなければそうなるだろうと。

 マサヒロも最初見た時には、この動きにどんな意味があるのかわからなかった。



 だが、何十年とくり返したからもう意味はわかってる。

 記憶の中に焼き付いてる。

 あとは体になじませていくだけだ。



 そうして体を鍛えながら、技を思い出していく。

 怪物相手にどれだけ効果があるかわからないが。

 素人同然の動きをするよりは良い。

 なんだかんだで、効率的に体を動かす方法だ。

 身につけて損は無い、そう思うことにした。



 暇を見てこの動作をくり返した。

 子供の体では効果を確かめにくいが、やってるうちに動きが滑らかになる。

 前世の時のように動けるようになる。



「これならいけるか?」

 手にした槍を軽く扱えるようになる。

 棒と槍では使い方が違うが、それでも以前よりは楽に扱える。

 あとは実際に怪物と向かい合って戦えるかどうか。

 一番大事な事だ。

 これをどうやって確かめるか。

「どうしよっかな」

 さすがに悩んでしまう。

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