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51 引き継ぎ作業

 探索者集団の運営は様々な分野から成り立ってる。

 戦闘のやり方もその一つだ。

 これが主力業務なのだから手を抜けない。



 しかし、それだけでは終わらない。

 数人程度の集団ならともかく、これが数十人ともなれば更に仕事が増える。

 少人数の部隊編成のやり方。

 この部隊の展開の仕方。

 全体に指示を出す司令部の働き。



 更に迷宮内で活動するための食料や器具の持ち運び。

 食材などの仕入れのやり方。

 商人との交渉の仕方。



 金勘定の仕方。

 黒字を保つ方法。

 赤字に陥らない鉄則。

 最終的にどれだけ稼げば良いのか。

 数字がから見えてくる、損益分岐点など。



 更に大事な、人の選び方。

 どんな人間を選ぶべきか。

 どんな人間を排除するべきか。

 採用の仕方から懐古のやり方まで。



 思い付く限りの事を教えていく。

 今後これらを守るかどうかは分からないが。

 それでも、一通りやり方を教えていく。



「俺がいつまでも口出しするのもおかしいし」

 理由はどうあれマサヒロは集団を抜ける。

 円満退社であっても、あれこれ介入するのはおかしい。

 たとえマサヒロの打ち出した方針に背こうともだ。

 それを決めるのは残った者達の自由である。



 それでも、教えるべき事は教えていく。

 その上でどうするかは残る者達に任せる。

 マサヒロに出来るのはこれくらいだ。



 この習熟に半年の時間をかけていく。

 やり方を教え、後任を決めていく。

 また、実際に教えたやり方をやらせていく。

 頭でおぼえてるだけでは意味が無い。

 実際にやってみて何がどうなるのかを知る必要がある。

 でないと身につかない。



 もちろんレベルも上げていく。

 能力を上げれば知識や技術も手に入る。

 経営・運営方法などもだ。

 能力が上がれば、こういったものの精髄を会得する機会がある。

 それを狙ってだ。



 ありがたい事に、こういった事を身につける者は多かった。

 おかげでマサヒロの言いたい事・伝えたい事をしっかり理解する者も出てくる。

 これなら大丈夫と思えた。



 それでも更に時間をかけて引き継ぎを行っていく。

 抜けや漏れがないかを確かめるために。

 おかげで更に半年ほど時間が過ぎてしまった。



 マサヒロが集団を辞める事が出来たのは、6年目に入ってからになった。

 おかげで伝えるべき事は伝え終わった。

 あとは残った者達が頑張るだけである。

「じゃあな」

 そう言ってマサヒロは自分が作った探索者集団から抜けていった。



「さてと」

 一人になってあらためて思う。

 これからまた頑張っていかねばならねばと。

 一人になって大変な事も増える。

 今まで通りにはいかない。



 それでも、暗くなる事は無い。

 マサヒロも無能ではない。

 最低限の事は出来るようになってるのだ。

 それにレベルも高くなった。

 最前線ならともかく、それほど強くはない怪物相手ならどうとでもなる。

 よほどの無茶をしないかぎり死ぬ事は無いはずである。



「頑張らないと」

 自分に言い聞かせてマサヒロは独立していった。





<能力値>


 レベル 20 → 29

 経験値 13980/29000


<能力値>

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