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【終わらせた】迷宮スローライフでお気楽異世界転生 ~出世? 栄達? 成り上がり? そんなの目指してどーすんの?~  作者: よぎそーと
2章

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48 選んでいったら自然とこんな人間があつまった

 選考・選抜にあたり、マサヒロは採用基準を作った。

 ただ、それは少々変わってる。



 通常、採用条件とは、

『どういう人間を採用するか』

となるのではなかろうか。

 自分の希望にあった人間を集める。

 なので、条件に合う人間を求める。



 だが、マサヒロは違う。

 これも前世の経験からだが。

 彼が用いた採用基準はこれだ。

『どんな輩を排除するか』



 能力や技術は置いておく。

 それは今後身につければ良いのだから。

 なので、採用基準は性格や人間性になってくる。

 人格と言ってよい。

 しかし、これも千差万別だ。

 求める条件に合う人間は以外と少ない。



 また、求める条件に合う人間でも、それ以外の部分が駄目という事もある。

 だから、最初から排除する人間を決めた。

「こんな奴はいらない」

というものを。



「他がどんなに良くても、これが駄目ならいらない」

 人間、どうしても駄目な部分はある。

 長所もあれば短所もある。

 というより、長所と短所は表裏一体の事もある。



 活溌な人間というのは、ガサツで乱暴ともいえる。

 慎重な人間は、臆病で何もしないという事にもなる。

 なので、一概に長所や短所でも決められない。



 だから、あえてそういう面倒で複雑な部分は無視していった。

 長所になりうる部分も、反転して短所になった場合を考えていった。

 では、どんな者を排除するのか?

 その基準は何か?

 これはとてつもなく単純なものにした。



「俺に合うかどうか」

 あまりにも俺様な基準。

 しかし、これがマサヒロが自分の仲間にする条件にした。



「俺は一人しかいない。

 だから、俺に合わせればいい」

 これが理由の一端だ。

「俺以外にも仲間はいる。

 でも、その全てに合わせる必要は無い。

 ただ俺だけに合わせろ」

 マサヒロを頂点とした考えだ。

 ひどく独裁的に見えるだろう。

 だが、これにはこれで理由がある。



 マサヒロが率いてるのだ。

 マサヒロに合わせるのはある意味当たり前である。

 これが出来ない人間は確かに邪魔になる。



 それに、マサヒロに合わせる事が出来るのだ。

 それだけで同じような性質、精神的な形質を持ってるといえる。

 似たもの同士というべきか。



 とにかく基準は出来る。

 他の全ての面で反発する、受け入れられないにしてもだ。

 たった一つの共通点がある。

 それが、「マサヒロに合わせられるかどうか」になる。



 割と大事な事だ。

 人間は共通の話題がないと話が弾まない。

 趣味が違うとなると、それだけで話の接ぎ穂がなくなる。



 だが、マサヒロは自分に合う人間だけを集めた。

 少なくともマサヒロは集まった者達と話が合うだろう。

 そして、他の者達もこの一点において共通する話題を手に入れる。



「それにだ」

 何よりもこれが大事だ、と言わんばかりにマサヒロは続ける。

 これまたワガママととらえられなかねない。

 しかし、マサヒロからすると生死を分ける可能性のある重大事項になる。

「俺が他の人間に合わせたら、何十人にも何百人にも別々に接しないといけない」



 マサヒロは一人だ。

 集団の頂点に立つ事になる。

 そのマサヒロは、自分の下に居る多くの者達と接しなくてはならない。

 さすがに末端の者達まで顔を合わせて話をする事はなにしてもだ。

 何人もの人間に合わせるのは難しい。



 だが、他の者達は違う。

 マサヒロに合わせて行動すればいいのだ。

 他の誰でもない、たった一人に。

 それだけで統制がとれるというもの。



 もちろん、これには問題もある。

 マサヒロがしくじれば、組織・集団全体に影響をもたらす。

 なので、合わせすぎも問題だ。



 だが、組織・集団とはそんなものだ。

 頂点にいる誰かに合わせておく。

 そうでなくても、何かしらの基準に合わせて行動する。

 方針なり事業計画なりにだ。

 なので、一斉に共倒れとなるのは避けられない。



 そうならないように危険を分散するのも策ではある。

 だが、そんなの他の集団がやればよい。



 何もマサヒロの集団の中であれこれ分散する必要は無い。

 探索者の組織・集団それぞれで考えの違いがあればいいのだ。

 これが多様性というものだ。



 一つの集団の中に多様性を作るのではない。

 様々な集団がそれぞれの独自性を持てばよい。



 そう割り切った。

 マサヒロは自分の集団は自分に都合の良いものにしていく事にした。

 他の誰かの考えなど邪魔でしかない。

 民主主義など、やりたい奴がやれば良い。



「よし、独裁者になろう」

 そんなマサヒロは自分に都合の良い人間だけを集めていった。

 その為に出した選考基準が、

「俺の嫌いな奴はいらない」

というものになった。

 おかげでマサヒロに都合の良い人間だけがあつまった。



 その結果が陰キャというしかない人間ばかりになった。

 オタク的ともいう。

「まあ、こうなるわな」

 自分がどんな人間なのかをあらためて知る事にもなった。



 ただ、こういう性質の人間があぶれていたというのもある。

 ノリや勢い、猛々しさや覇気を求めがちなのが探索者だ。

 そうでない人間はどうしても排除されがちである。



 だが、そんな人間がマサヒロの求める気質や性質には合っていた。

 いらない人間を除いていったら、自然とこうなっただけなのに。

 それだけ探索者界隈で求められる人間像とかけ離れてるのだろう。

 マサヒロの求める人材というのが。

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