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【終わらせた】迷宮スローライフでお気楽異世界転生 ~出世? 栄達? 成り上がり? そんなの目指してどーすんの?~  作者: よぎそーと
1章

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4 そういや、村から出て行った奴等のその後は?

 まずは情報を集めなければ。

 そう思って周りの大人に聞いていく。

 既に迷宮に向かった者達もいるのだ。

 それらから何か聞いてないかと。



 残念ながらこれらの反応は良くない。

 村から出た者達が里帰りしてくる事などないからだ。

 村からすれば追い出した後など知った事ではない。

 追い出された方も村に良い感情を持ってるわけではない。

 わざわざ連絡をしてくる事もない。



「やべえな」

 村の闇を垣間見た気がした。

 それ以上に、情報が手に入らないのがつらい。

 連絡がとれれば良いのだが、それも期待が出来ない。



 そもそも、村から出ていった者達がまだ生きてるのか?

 それが心配だった。

 身一つで追い出されてるなら、生存すらあやうい。

 そもそも町での生き方を知ってる者がいるのかどうか。



 情報化社会とは無縁の世界だ。

 村の外の情報など一切無い。

 そんな状況で全く違う環境に放り込まれるのだ。

 野垂れ死んでいてもおかしくない。

「こりゃ、かなりまずいな」

 マサヒロはよりはっきりと理解した。

 自分の置かれた状況を。



 とにかく情報はまともに入らない。

 たまに村にやってくる行商人などから話を聞ければ良いのだが。

 それもどこまで頼れるかわからない。

「とりあえず情報は無いと思わないと無理か」

 先を考えると不安しかない。


 

 ただ、まだ何年かある。

 その間に、外の情報を得る機会はあるかもしれない。

 その機会を可能な限り増やす事にする。



「しかし、なんでこんな頑張ってんだ?」

 ふと、そう思ってしまう。

 楽をしよう、手を抜こう。

 そのつもりでいたのだが。

 現実はそうさせてくれない。

「もっと楽したいのに……」

 ままならないものである。



 それでも、先の事を考えて情報を手に入れることを考える。

 今の状況では出来る事などほとんどないが。

 少しでも可能性を手に入れるために、やれる事を考えていく。

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