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ごくごく普通の男です  作者: 剣豪パンダ
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自分の知らないところで

2ヶ月ほど合気道の稽古を休んだ。

その間学校の体育の授業もさぼり、見学するだけでいた。

うちの通う高校はギリギリ進学校と言える、特に特徴のあるわけではない公立高校で校則も学校の雰囲気も厳しくないのどかな高校という感じだ。身体を動かせないのは運動好きの自分からすると少しストレスが溜まるが、頭に関わりことなので無理もできない。そんな生活が2ヶ月つっいた。


前回の記憶障害から2ヶ月ほど過ぎた頃再度病院で診察し、少しずつ運動をしてもいいと許可をもらった。


『かける』

校舎の昇降口で上履きからスニーカーに履き替えていると、同じ道場に通っていた愛理が声をかけてきた。

『かける、お前も剣道やらないか?男子剣道部員少なくていい人いないか探していたんだけど、お前帰宅部だろ、合気道やってるんだから剣道なんてもってこいの部活だろ、

考えてやってくれないか?』と自分前に回りながら話しかけてきた。

少し迷惑そうな顔をしながら、『剣道なんて金かかってしょうがないだろ、一から揃えたらいくらかかるんだよ。』

と返した。

『中古で揃えればそんなかかんないよー』

『誰かが使って臭い防具なんてつけたくないね』

『お試しセットならそんなかからないし、考えてよー、私も協力するからさー』

そう言われながら、『お前が強すぎるからやる気にならないんだろ』と心の中で毒づきながら歩いた。

はっきり言ってしまえば、愛梨が好きである。中学に入る頃には意識していて、この高校を受けたのも愛理が受けるというからだ。元々自分の学力的にはもう少し偏差値の高い学校を狙えたが、家から近いことを理由にしてこの学校にした。まだ、告白できていないがいつかはと思っている。しかし今の関係が壊れる可能性を考えると勇気が出ない。愛理は剣道が強い。剣道部女子で1年ながらレギュラーとなっている。愛理は中学に入ってから合気道から、剣道に活動を移し、メキメキ力をつけてきた。

中学3年の時には部の主将で大将を任され、剣道部は県大会ベスト8まで勝ち上がり、個人としては県ベスト4まで勝ち上がつた。その為、剣道の強いこの高校に入りすでに部の中でも一年生ながら一目置かれる存在だ。

片や俺は特に目立ちもしない、合気道をかじっている一般生徒、見た目も細く弱っちく見え愛理と釣り合うとは思えない。自信がないのだ。

幼馴染のおかげで話しができるが高校で初めて会ったなどという状況であれば決して話などできない関係だろう。

剣道部に入ればまた少し愛理と近しい関係になれるという期待はあるが、剣道が弱く失望されたくないという気持ちが強く剣道部に入ることができないでいる。

『とにかく考えておいてねー』と言って愛理は剣道部の仲間の方へ行ってしまった。『このままでは進歩しないし、一歩踏み出さねば』と頭の中ではわかっているのだが、一歩踏み出せずにいる。そんなイライラを感じつつ校舎をでた。

明日久しぶりに合気道の稽古に参加するかと考えながら、剣道部の件考えることをやめた。

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