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僕の友達はTS時間逆行拗らせ隠れ陰キャ幼馴染系巨乳美少女JKの前園さん  作者: ムラタカ


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74話  これからのこと

僕は今さっきアキラ君が作ってくれたお手製のハンバーグを食べている。

ひき肉を捏ねる所から始めていたらしいが当人いわく肉を捏ねる時に両手にありったけの憎しみ(愛情)を込めて捏ねたらしい。

女の体になった後もこれ程の腕力が生み出せるなんて愛の力はすごいなぁ~と自分で自分に驚愕したらしい。


僕と琴音ちゃんがイチャイチャ(アキラ君視点で)してる所を見ていると何故か力が込み上げて来るのだとか、

愛されてるね…僕。

大変名誉な事です。



「結局の所、琴音ちゃんが僕に執着してたのってアキラ君への嫌がらせなの?」


「ちょっと違うかな、アイツの考えなんて私にはまったく理解出来んし共感も出来んがざっとまとめるとアイツは私を超えたいらしい、だから私の持ってる物を欲しがったって所かな…」


「超えたい……ね…」


「今更アイツが私の何を超えるんだって話だよな、私がアイツに勝ってるのなんて年齢と胸の大きさくらいだろ。」



そう言って彼女は誇らしそうに自身の胸をブルンと揺らす。

最早恥じらいなんて何処かに置いてきたようだ。



「でも何となく気持ちはわかるよ、アキラ君は他の人には無い物を持ってるし」


「そーだろそーだろ!」


「いや、胸じゃなくてね、いやそれも大変価値のある物ですけども…そーじゃなくてね?」


「じゃなんだよ?」


「アキラ君の魅力だよ。」


「魅力?」


「アキラ君には人を惹きつける天性の魅力があるんだよ、カリスマとかそんな感じのがね」


「まぁ…美人なのは自覚してるが大げさなんじゃないか?」


「確かに美人なのもあるけどそれだけじゃないよ、それなら琴音ちゃんが嫉妬したりする訳ないし」


「そういうフワッとしたことは自分ではわからんなぁ」


「考えてもみなよ、ただ可愛い、綺麗ってだけで人は人を好きになったり推したりはしない、その人に魅力があるからだと思うんだ、琴音ちゃんは優れた容姿や頭脳を持ってるけどずっと一緒にいたいとか添い遂げたいとかは思はない…そう思わせる力がない…そこがアキラ君と決定的に違う所だと思う。」


「自分じゃ実感ないがそ~いうもんなんかな…」


「少なくとも僕はそう思うよ、じゃなかったら毎日人があんなに集まってこないし親衛隊だとか派閥とかおかしいでしょ?」


「私はやっぱし女になった事がきっかけだと思うわ、男の頃はこんな事一回もなかったからなぁ…」


「まぁ…そうだね…でも僕はアキラ君が男の頃からこいつは只者ではないって思ってたよ?」


「ははは!どっちかってーと変人と思ってたんだろ?」


「変人てか厨二サイコ野郎かな。」


「酷いいわれようだ、だがしかたないだろ?前世において世界が私に対して器量が狭かったんだからさ!が!ようやく世界はこの私にあるべき道を指し示したんだ、琴音の存在もその試練の一つだったんだろうよ!」


「あるべき道って?」


「前世の私の…俺の価値をお前意外誰も認めてはくれなかった…家族すらも…あの世界で友達と呼べる存在は…心友と胸を張って言える存在はお前だけだった。でもこの世界では私に価値を見出してくれる人間は五万といる…世界がようやく私の価値に気付いたのさ!」


「じゃ僕の優位性はこの世界じゃ無いのと同義だね…」


「アホか!んなわけあるか!お前は他の奴らと違う!あの何もなかった頃の私の心友をやってた奴なんて他にはいない…お前は唯一無二の親友を超えた心友…まさにベストフレンドだな」


「恥ずかしい事をスラスラと…」


「はっ!こういうのは勢いが大事なんだよ!お前も私を見習え陰キャ君?」


「へいへい…」



アキラ君の言葉に適当に答えながら彼女が作ってくれたハンバーグを食べる。

口の中に噛みごたえのある、しかし固くはなく口の中で溶けるような良質なかみごたえに頬が緩む。

また甘辛い旨味が肉汁として出てきて手製のデミグラスソースと上手くマッチしていて大変美味だ。


「それはそうとコレ…このハンバーグ…噓みたいに美味しいよ…アキラ君前より腕上がり過ぎでしょ…」 


「はは!女子力の研鑽は抜かり無いぜ!女友達から美味い料理の作り方とか色々聞いてるからな!」


「ほぉ~もぐも……ぐうぐぅ!!?」



ハンバーグを切り分けて食べてると一部分だけやたらと辛にがい味がする。

よく捏ねられたミンチ肉から染み出す肉汁とデミグラスソースの甘辛い味で幸せを噛み締めていたところにこの奇襲攻撃は想像を凌駕するほどの暴挙だ。

まさに食への冒涜といって差し支えない。



「はははー!どうだ!?一部分にだけわさびとカラシを入れたんだ!コレでお前もただでは済むまいよなー」



アキラスペシャル

忘れていた読者諸兄にわかりやすく説明すると彼女のクソガキなところが発露した忌まわしき習性のなせる技だ。敢えて美味しい食べ物の中に真反対の具材や味付けを敢えて施し食べる者の舌を破壊する忌むべき遊び。


彼女が信用する相手にのみ振る舞う信頼のあかし。

なおハイレベルな有難迷惑である。



「くぉおおお!水水水みずーーー!」


「はははほらよ」


「ごくごくごくごくっ!くはぁ…やってくれたな!このメスガキがぁ!!」


「はははぁ!誰がメスガキだこらぁ!?」


「アキラ君これは中々だよ!ここまで上げた料理スキルもこのための前座だと思うと良くやるよと言いたくなるよ!まったくよ!」


「はっははぁー!康太!私を誰だと思ってやがる!私は清楚系美少女幼馴染みだ!わかるか?系だ!!清楚に真面目お料理なんて作るわきゃないんだよぉなぁコレがぁ!!」


「スキアリィ!!」



大口を開けて高笑いするアキラ君の口にカラシワサビハンバーグを放り込む。

パクっとハンバーグはアキラの口にホールインワン。

すると彼女は見る見る涙目になり頬はもとの赤みを失い青紫色に変色する。



「ぶふぉっおっ!??まっず!?これまっずっ!?誰だこんなデスマター作り出した黒魔術師は?天才か!?」


「そこまで身を犠牲にした自画自賛は流石はアキラ君と言った所だね。アッパレだよ」


「ははは!だろ?……ところでさ、前から聞こうかどうするかずっと迷ってたんだがよ…」


「なに…突然…?」


「私らもそろそろ卒業を意識したほうがいい時期じゃん?」


「卒業って…まだ僕ら高2だよ?」


「あほか!2年…いや、ざっと1年と半年程度しかないんだぞ?そんなのあっという間だ!」


「まぁ…。」


「それにお前の学力でいける大学だとまたあそこになる…。」


「あ……っ。」



僕等が命を落とした大学。

それは前世の話だ。今ではない。

しかし起こり得る可能性は十分にある。

僕等が命を落とす可能性が……。



「だから私としてまたあそこを進路にするのは避けたい。」


「成る程……。」


「だが他の大学となるとあそこよりレベルの高い所しかないんだよ?だからお前には今から頑張ってもらわなきゃならん訳だ。」


「僕に出来るかな?」


「はぁ?出来るかなじゃないだろうが!」


「うっ…ごめん…そうだね、頑張らないと…うん。頑張るよ僕!」


「その意気だ!なら明日からはビッシリと詰めていくぞー!」


「押忍!アキラ先生!」


「ははは!くるしゅうない!」



そうだった。


前世と同じ大学を進路にしていては僕等の進む道は同じ結果に収束する可能性が高い。

狂人に刺殺される未来になる可能性が。

そうならないためのもっとも手っ取り早い近道。

それが別の大学に通うこと。


僕だってアキラ君と一緒にいたい……。

初めて出来た彼女と幸せなスクールライフを送りたい。

死んでなんかられないのだ。


だから

頑張らないとな。

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