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僕の友達はTS時間逆行拗らせ隠れ陰キャ幼馴染系巨乳美少女JKの前園さん  作者: ムラタカ


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49話  只野康太の独白


あれから一日が過ぎた。


怒涛の前園家族との団欒から一日が過ぎ今は心安らぐマイホームでくつろいでいる。


他人の家というだけでも落ち着かないが因縁浅からぬ(と勝手にそう思ってる)前園家の面々との一日は思った以上に長く感じられ僕に精神的な疲労を蓄積させていた。


僕の中であの家族の印象は最悪と言って差し支えなく会うのが心の底から嫌だった。

しかし蓋を開けてみればどうだろうか? 


ナルシストインテリで口を開けば嫌味ばかり言っていたあの前園父が朗らかな笑顔で僕を家族の団欒に加え笑っていた、あれは異常だ。


そして前園母だ。

僕が男だと言うたったそれだけの理由だけでケダモノ扱いしていた前園母は僕に豪華な料理を振る舞い、あろうことか僕を家族の一人として振る舞っていた。


そして最大の違和感が前園妹…琴音ちゃんだ。

彼女の僕への嫌いようは半端なモノではなかったはずだ。

母親の英才教育の賜物か正しく僕を性欲に脳が支配された化け物として扱っていた。

目が会えば軽蔑と侮蔑の視線を向けられ体の一部が触れよう物なら消毒されるほどの徹底っぷりにもう言葉もでなかったほどだ。

アレか?男子との一時的接触で子供が出来ちゃうと割かし真面目に思っていた説とかあるかもしれないね。


それがあんなに懐いて?懐いてたよね?

もう意味がわからんがアキラ君が何かしたのだろう。


アキラ君のあの一言を正しく受取るなら彼女は幼い頃から両親に僕の心象が良くなるように立ち回っていたのだろう。

大丈夫だという確証がなければ僕をあの家に連れて行ったりしないだろうし。


その努力はいか程のものか想像するしかないけど途方もないモノだとは思う。

そもそもアキラ君本人があの家族に思う所が沢山あるなのだから本来なら避け続けていたはずだ。

前世、男だったころ彼は家族から仲間外れにされていた

事がある。

親の期待に応えられなかったアキラ君は価値無しと愛情を与えられず優秀な妹の反面教師としての扱いが与えられた。

琴音はお兄ちゃんみたいな駄目な人間になっては駄目よと言われ続け彼は壊れてしまった。

何かあるたびに妹を持て囃してそれを息子に見せつけて悦に入る。

歪でねじ曲がった精神に辟易とさせられる。


僕だってアキラ君の全部を知ってる訳では無い。

いくら前世からの付き合いとはいえ彼の…彼女の事を網羅している訳では無い。


それでも容易に理解出来るのは一度親から見限られた過去はトラウマといって差し支え無いものにまで成長していてそんな物を今世では払拭したいと考えるのは当然の事なのだろう。

つまり僕の心象を家族が良く捉えたのはそういったトラウマを払い除ける為の努力の結果の過程で生まれた副産物で僕と前園家族の和解はあくまでも彼女からすればラッキー程度の物なのだろう…。



「嫌だなぁ…そんな家族…まぁ僕も変わらないかぁ…」



僕の親は何の因果か前園父が経営する会社の平社員だ。

社長と平社員では天と地程の差がある。

ゾウさんとアリさんである。

僕の一人暮らしは父親の転勤が理由だ。

会社内で立場が弱い父は社長直々からの転勤の司令に抵抗出来る訳もなく母は生活力のない父について行った。


というより僕がついて行かせた。

学校は転校とかしたくなかったので僕だけがこの家に残っているが今にして思うと前園父が裏で何かしてるのはほぼ間違いないと思う。


それもアキラ君の差金なのだろうか。

わかる訳もない、一介の男子高校生の常識を超えている

のだから…



兎にも角にも我が家の部屋のベッドに寝転んでいる時間は至福だ、確かに女子特有の良い匂いはしないがそれがかえって落ち着く。

前園明専用ベッドは僕の精神安定に多大な影響を及ぼす、主にずっと股間が痛かった。

ギンギンである。

何がとは言わないがギンギンだったのだ。

アキラ君と一緒にアキラ君のベッドで寝るのはホントにきつかった。

目の前には重力に反発するかの様に元の形を保つ2つの形の良い大きなお餅がでん!と転がっていたのだ

柔らかさ暖かさ重さ質感何をとっても申し分無く男のロマンがあの質量に凝縮されていた。


ホントにギンギンに…ギンギンにさせられてまともに眠れなかった。



「とは言っても…このベッドもアキラ君の使用率は決して低い訳じゃないんだよなぁ…」



下着姿や風呂上がりにもこのベッドは使用されていた。

なんかいつも普通に使っているこのベッドがとても特別なモノに思えてきた。

そもそもにおいて僕は勘違いしてはならない事がある。

アキラ君は美少女である。

しかもとびきりの美少女である。

ラノベや漫画アニメなんかでよくみる設定の学園1の美少女を奴は地で行っているのだ。


そんな存在が無防備にこの家で過ごしているなど同年来の男子ではあり得ないし考えつかないだろう。

大変贅沢な実情である。



「なんかもう…僕もだんだんと女のアキラ君を受けいれて来てるよなぁ…」




そりゃそうだ。

前世の男だったアキラ君との付き合いより今の女アキラ君との付き合いのほうが長い。

これから生きていけば男だった頃のアキラ君との思い出も女アキラ君との思い出に上書きされ思い出すのも困難になっていくのかもしれない。

アキラ君自身も女としての価値観が主だと以前に言っていた。

あまりそこに気を使うべきでは無いのかも知れない。

今の…ありのままのアキラ君を受け入れればいい。

多分…確証なんて無いけどそれが正解だと僕にはそう思えた。


最低な考えだが僕自身もう女のアキラ君と離れたくない、そう思っているのだから… 



そんな独白を頭の中で反芻していると不意にスマホが振動する、何かと思い覗き込むとアキラ君から何かしらのメッセージのようだ。

簡素にこう書かれていた。


ヤバい、妹が私の部屋に乗り込んで来るかも知れない


と……。

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