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1話  僕の友達は清楚系巨乳美少女の前園さん

僕の名前は只野康太

名字が示す通り只の高校生だ、表向きには

僕には前世の記憶がある

前世といってもそれは未来の大学合否時点までの自分自身の記憶だ

所謂時間逆行者というやつなのだろうがそれ以外は至って平凡な男子高校生だ。


人より少しオタク趣味で人より少し成績の悪い

何処にでもいる平均的な男子高校生だ。


僕の通う私立の高校には誰もが恋い焦がれる清楚系の美少女女子高生がいる。


成績優秀で眉目秀麗な人気者

腰まで伸びた長い黒髪は彼女の清楚というイメージを底上げすることに一役かっている

制服は下手な改造などしておらずただ指定通りに着ているだけなのだが彼女のグラドル顔負けの良好なスタイルがただ普通に着ているだけの制服をこれでもかと魅力的にしている。



腰はシュッと細く、無駄な贅肉など付いてはいない

そのクセ胸には肉が詰まっていて制服ごしなのにやたらと強調されている

腰の細さがより胸の大きさを強調しているのは言うまでもないだろう

太もももムチっとしていて健康的だがけっして太いと思われない絶妙な肉付をしている

目元は切れ長のまつ毛にキラキラと光る眼

人形のように整った顔立ち

何処をとっても絶妙に計算された男ウケの権化を彼女はその身一つで体現していた。


彼女の名前は前園明(まえぞのあきら)

僕とはクラスメイトの関係だが陰キャの僕と陽キャの代表的ポジのトップに君臨する彼女とでは本来交流のコの字すら無いのが普通だろう。


朝早くに登校し、ボォーと外の光景を眺めているとある一団が視界に映る

前園明とその一行だ。


前園明を筆頭に彼女の友人を自称する男女混合の取り巻き達、更にその取り巻き達とざっと数えて20人程の団体が揃って学校に凱旋ならぬ、登校してきた様だ

これは今日だけでなく毎日繰り返される日常だ

よくもまぁ毎日あんな暑苦しい事をしていられる物だと関心する。


彼女は僕とクラスメイトの関係だ。

その事実が示す答えとして彼女はこの部屋、教室にやってくる、それはつまりあの取り巻き達を引き連れて来ると言う事だ。

見渡せば既に教室にいるクラスメイト達はささっと自分の席に着席する、僕も自分の席からは離れない

既に5分前にトイレにも行っているので問題はない

何故こんな事をしているのかって?

それは単純、実に単純な理由があるからだ。



「皆、おはようございます」



ガラっと教室のドアを開けて入って来たのは陽キャの代表

前園明その人だ。


朗らかな、天使のような笑顔で教室全体に向けて挨拶する、いくつかの声が彼女への挨拶としてかけられるがその声を覆い隠す様に。



「あきらちゃんおはよー!」


「前園さんおはよー」


「はよーー!」


「前園さんおはよう!」



と一斉に陽キャ軍団のおはよー弾幕によってかき消される

前園明が自身の席に着席するとその周りを囲う様に陽キャ達は前園明を包囲する

まさに人の壁、人間障壁である

この時、陽キャ達は誰に断る事なく周囲の椅子を我が物顔で奪い座る。


無論陰キャに該当する我々がそれに意見など出来ようはず無く、眠い目をコスりながら朝早くから自分達の席を確保しなければならないという寸法だ

先程の問題の答えだが

つまり席取りの為に僕は、いや僕等陰キャは5分前にトイレを済ませて席を確保して置かなければならない訳である


彼らはさも自分達がこの世界の中心だと言わんばかりの態度でいる、実際は前園明という灯りに集まる虫の如き存在なのだが

そうとは思わずああして取り巻きに甘んじているのが彼等にとっての正道なのだろう


そうこうしていると前園明を囲う集団の波もチャイムの音に押されて自分の席に、他のクラスの者は自分のクラスに戻っていく

こうして我が教室はようやく平穏を迎えたのだが油断してはならない

おもむろに前園明はコチラに振り向くと・お・は・よ・う・と声は出さずに唇を動かしてこちらにニンマリとした笑顔を向けて言ってくる、

手の平を軽くふって軽めの挨拶だ


それからの彼女は周囲の女友達と談笑しながら授業の準備に取り掛かる


これもまたいつもの事なのだがそれを容認してはくれない者達がいる、

そう、クラスメイト達だ


クラスメイト、特に男共の射殺さんばかりの視線が怖い、

ホントに勘弁してほしい



「やっぱり前園さんってお前の事好きなのかな?」


「ああ?」


「いやいや、だってさ、あり得ないだろ?」



突然話しかけてきたのは横の席のクラスメイトの男子生徒の笹木君だ、笹木君とは席が隣という事以外コレといった絡みはない、

良くも悪くもただのクラスメイトだ。



「だって前園さんが男に自分から挨拶した事無いんだぜ!?なのにお前にだけとかおかしいだろ?絶対変だよ!」


「そんな事言われてもなぁ…」


「いやいや、お前なんか前園さんの弱味とか握ってんじゃねーの?」


「弱味握ってる相手に笑顔で挨拶とか普通しないだろ?」


「まぁそうだけど……」


「多分俺じゃなくて別の奴にしてるんだよ」


「そうかぁ?そうなのかな?」


「そうそう」



この笹木君の言う様に前園明は自分から男子に話しかける事は基本的に無い

話しかけられれば普通に返すし、挨拶もする、しかし絶対に自分からは絡みに行かない

そこら辺彼女は徹底している

そこにも彼女の何かしらの信念だとか思惑があるのだが、周りの取り巻き達は男に簡単に絆されない、硬派、清楚というイメージを勝手に持って補強していくのだ



「前園さーんお客さんだよー!」


「アキさんはモテますなー」


「もー、そんなんじゃないですよ、きっと、じゃ、ちょっといってきますね、」


「いってらー」



彼女はこのクラスだけでなく1年全体、ひいては上級生である2年、そして3年にまでその顔が広まっている

飛び抜けた美貌と子供離れした体つき、スタイルの良さとお淑やかで慎ましやかな性格は上級生とて放おってはおかない


昼休み、あるいは放課後になれば絶対にああして呼び出される、用事は勿論、十中八九告白だろう

この学校の男子であれば一度は彼女と付き合い、恋人となる事を夢想する


…それが決して叶わぬ妄想だとわかっていても

男というのは夢を追い掛け忘れる事の出来ない哀れな生き物なのだから



「おい、只野、いいのかよ〜愛しの前園さんが行っちまったぞぉー」


「愛しのって何だよ、」


「はぁ?…お前の大好きな前園さんじゃん」


「別にそんなんじゃない…」


「ふーん、でもいいん?告った奴と付き合う可能性はゼロじゃないでしょ?」


「……あり得ないよ…」


「へ〜、凄い信頼感、やっぱ只野は違うなぁ〜」



適当な事を言って、からかってくる笹木君を睨みつける

が彼はヘラヘラしながらおぉ怖い怖いと笑っているだけだ

実際、前園明が男子の告白に応じる事は無いだろう

僕にはその確信があった

そもそもに置いて彼女が誰かと付き合おうが何をしようが僕には関係ないのだ、

双方の見た目からして生きてる世界が違うし

一流シェフの作った料理の隣にファミレスの粗品など置けないのと同じ理屈だ

まぁそういうの抜きに彼女が恋人とかあり得ない事なのだけど



それから時間は流れ放課後になった

相変わらず前園明の周りは騒がしい

どこどこに寄るだとか遊びに行くだとか大騒ぎだ

彼等の辞書に大人しく帰って勉強するという文字は無いのだろう、まぁかくいう僕にもないが


カラオケに行くという事で陽キャ達の意見はまとまった様でキャイキャイ話し合ってる

男共の顔がだらしない事になっている

下心が大変な事になってるよと言ってやりたい

皆して前園明とカラオケに行くという方向に話がまとまっていくが前園明は空気なんて一切読まずに言い放った



「いいな〜、私もカラオケに行ってみたいのですが家に家庭教師が今日も来る事になっていまして申し訳ないですが私の分まで皆さんで楽しんで来てくださいね、」


「え!昨日も家庭教師っていってたじゃん!」


「はい、家庭教師は毎日来る契約になってまして、断れないのです、みなさんはしってますよね?」


「え?えぇーと、そうだっけ?」


「もう!そうなんですっ!私も行ってみたかったのですが……カラオケ……」



うつむいて悲しそうな顔をする前園明

周囲の様子が前園明の落ちた気分を引き上げようと躍起になる

そんな周りを励ます様に彼女は朗らかな笑顔で




「皆で楽しんで来てください、明日またカラオケの事聞かせてくださいね!絶対にですよ!」



そう彼女が言えば彼らにはもうどうする事も出来ない訳だ、結局彼等は彼等だけでカラオケへと行く事になった、そしてコレもいつもの日常である。




そんな一幕を見ていると僕のスマホに反応がある

おもむろに電源を付けて画面を確認するとそこには


゛今日も行くから゛


と一文がラインアプリに記されていた



そしてコレもまた日常の一つである。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 句読点が滅茶苦茶、特に文末まで句点塗れな点がとても気になり大変読みづらいですが、これはなにかを意識して、またはなにかの描写の1部として、意図した上でこのような書き方となっているのでしょ…
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