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カルテット・サーガ  作者: カトリーヌ
第1章・聖騎士と魔術師
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【エピローグ】新生活

 グランマージ伯爵の葬儀は、三日後に国を挙げて盛大に行われた。エミリアは祖父に最後の別れを告げた後、一日は生家に戻ったもののその翌日にはエクスタード家に居を移す。仮とは言え、既に神の御前で夫婦として認められている以上そうすべきだろうと、レオンに言われての事だ。

 そして、さらに次の日……エミリアは一人ギルドへ向かった。アレクは朝の祈りの後、アリアの準備を待って彼女と一緒に来るだろう。エミリアがギルドで先回りして、彼を驚かせたかったのだ。

 ギルドの壁に貼られた依頼書を見ながら待つ。その時まで、思ったよりも長い時間がかかっていたような気がした。扉が開く。


「あら、アレク。遅かったわね」

「エエエ、エミリアさん!?」

「どうしてそんなに驚いてるの?」

「どうしてって、エミリアさんは公爵夫人になったんであって、冒険者はもう……」

「結婚したからって、冒険者を辞めるなんて言ってないわよ。それに、レオンに聞いていない?」

「え? 何を、ですか?」

「私が冒険者として依頼を請け負うときは、アレクと一緒に行ってくれって。ほら、良さそうな依頼をいくつか見繕っておいたわ! そう難しくなさそうな、遠出もしなくていい案件よ。どれを受けるかはあなたが決めていいわ。何しろ初仕事だものね!」


 思った通りアレクは驚いていたが、あえて悪気なく言ってみた。アレクにはまだ黙っていて欲しいとレオンへ伝えていたこともあって、アレクの焦り方を見るのが面白い。

 事情を理解したアレクは、エミリアが見繕っておいた依頼をアリアとともに確認する。最初の一枚目の依頼に決めたようだ。


「じゃあ、行きましょうかエミリアさん」

「えぇ、相棒。よろしくね」

「お二人とも、お気をつけて。ご無事に戻られるのを、お待ちしております」


 エミリアはアレクに手を差し出し、アレクはそのエミリアの手をしっかりと握る。

 アリアに見送られながら、二人はギルドを後に……新しい生活の、幕開けだった。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

第2章は現在執筆中です。

11/1~の連載開始を目指して頑張っておりますので、何卒よろしくお願い申し上げます!


カトリーヌ拝

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