暗闇を照らす
人が恐い
人が信じられない
だから誰にも見つからないように
誰の目にも留まらないように
暗闇に溶け込んで身を隠している
そんな人にとって
僕の願いは
酷く身勝手で
文字通り
余計なお世話で迷惑な話
だとしても
僕はその人たちが
いつか光を求めた時の
明かりになりたい
行く先を照らして 導くような
そんな大きな光には
とてもなれないって
もう分かっているけど
せっかく踏み出そうとしている一歩で
躓いてしまわぬよう
足元を照らせるくらいの
望むなら
僅かでも前方の闇を払えるような
灯火のような小さな明かりに
電灯やネオンがある
街の中で暮らす人たちには気付かれなくても
山の奥や海の上にいる人たちの
暗い夜を優しく照らす
あの月のようになれるなら
僕自身が生きる意味には
十分以上に値する
でもそれはとても難しくて
望んだからなれるものでも
狙ってできることでもないから
結局はヒーローになりたい願望に取り憑かれたまま
抜け出せないでいる僕の
押し付けなのかもしれないと
これでも迷いながら
それでも伝わってくれますようにと
やっぱり願ってしまいます
今日も
届くように 届けられるように
見つけてもらえるように
馬鹿みたいに
僕はここで叫んでいます