プロローグ
まずは自己紹介しよう。
ワシは偉い神様じゃ。
人間とは別の時空にある天界で過ごしておる。
主に何をしているかと言えばモンスターバスター、略してモンバスじゃ。
魔物を狩っているのかとな?
違う違う、天界に魔物などおらんわ。
ワシは下界、つまり人間界の娯楽が好きでな。
とくにテレビゲーム、携帯ゲームが楽しくて仕方がない。
で今ワシがやっとるのはモンバス4Gじゃ!
なに?古いじゃと!?
ワシは【ギルクエ】でひたすらキリーンの頭装備とダマの腰装備を発掘しとるんじゃ!
新作をやらんのか、と?
ワシのメイン武器のスラアクを4Gの時は散々スラ悪とか馬鹿にしおったくせに強武器になったとたん手のひら返しおって!
わしのスラアク愛を性能厨スラアク使いと一緒にするでない!
わしは効率が落ちてもチャンスがあれば斧のブン回しフィニッシュを決める男!
そしてわしはギルクエで掘って掘って取りまくって可愛いオリジナル装備をつくるんじゃ!!(ネカマでプレイ中)
はぁっ、はぁっ、はぁっ…いかん、つい熱くなって血圧が上がってしもうた。
クスリクスリと。
ん、んっ、ごくっ
うむ、アスクレピオス先生のとこの薬はホント効くのぅ。
ピーピピピピー ピーピピピピー
ん、誰じゃワシにテレパシーで連絡寄越すのは?
ピッ
「もしもし、ワシじゃ。
おおー、統括部長か!
なんじゃ久しぶりじゃなぁ。
まだ若いのにずいぶん出世したなぁ。
こんど酒でもおごってくれんかのう統括部長殿。
……、……、なんじゃ、冗談じゃよ、相変わらず空気読めんやつじゃの。
知っとるか?そういうの下界のヤングの間じゃKY言われるんじゃよ。
……、……、で、なんじゃわざわざテレパシーで。
要件なんぞスマホで良いじゃろスマホで。
……、何? ワシが、耳遠くなっとるからじゃと!?
失礼なやつじゃの!
でなんじゃ用件は?
……、……、……、…………、いや、あれじゃぞ、こ、これからやるところじゃったんじゃ。
もう送る人間も決まっておる。
…………、本当じゃ!神様嘘つかない!
…………、ああ、わかっとるわい!
……、……、ああ、じゃあの」
ピッ
…………………………わすれとったぁぁぁあ!!
天界では神達がそれぞれの管轄の複数の世界を担当し、より世界を善いものに変えなくちゃあいかん。
けれども神であるワシらが直接手を加えたのならばまさに神頼みの何も出来ん世界になってしまう。
なので力は間接的に最小限に済まさなくてはならん。
ではどうするかというと、滅亡に向かう世界を救うために救世主、つまりは勇者を異世界に送り込むのじゃ。
だというのに狩りに夢中ですっかり忘れとった。
気付けばバスターランクも800代後半に差し掛かっておる。
ちっとやり過ぎたかのぅ。
さっさと送り込む人間を選定して済ましてしまおうか。
※【ギルクエ】
賛否両論のシステム。主に廃人にはとっては賛。とある人物は最初は否だったが気付けばライトボウガンでラー○ャンをひたすら狩る作業に従事していた。今ではあれがないと物足りない。あと光る双剣とか超カッコイイ。
読んでいただきありがとうございます。
この作品は作者がメインで書いてる“黒龍殺しの付与術師”の合間に書くかもしれないものです。
真面目なことは一切書くつもりはなく、しょーもないことと冗談ばかりですので温かい目で見てもらえれば幸いです。