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第六話  魔術について

 解説パートその二です。

「それでは説明しますね」

 そう言うと、アイナは説明を始める。



 この世界には、<魔力>と呼ばれる物が存在する。

 魔力には、火 水 風 土 光 闇 の六属性が存在する。

 魔力は空気中に存在しており、呼吸する事で空気と同様に体内へ取り込める。

 この魔力を使用して発動する現象が<魔術>と呼ばれる。

 使える属性は基本的に一人一つだが、複数の属性を使いこなせる者もいる(全体の一割程度)。

 魔術を行使出来る者は<魔術師>、又は<魔導士>と呼ばれる。


 魔術師とは、文字通り魔術を行使する者の事である。

 魔術師は、低級 中級 上級 特級 の四種類に分類される。

 魔術は、魔術に関する知識があれば誰でも使えるが高度な知識を必要とする為、各国は魔術学校を設立して魔術師の育成に努めている。

 大国以上になると複数の魔術学校を有し、より多くの魔術師を育成出来る様になっている。

 魔術学校を卒業すると、晴れて魔術師となれる。

 最初は低級だが(複数の属性が使える場合はいきなり中級から始まる)、実力が付けばランクが上がって行く。


 魔導士とは、読んで字の如く魔を導く者である。

 魔導士は、魔術学校の教師や最新魔術の開発、研究等を行う役職である。

 その為、魔導士には全属性の魔術に精通する事が求められる。

 そこで各国は、<魔導試験>と呼ばれる魔導士になる為の知識を確認する試験を毎年開催している。

 魔導試験に参加出来るのは、上級以上の魔術師のみである。

 これは、「魔導士になる為には魔術師としての高い実力が備わっていなければならない」と言う前提が存在する為である。

 そして魔導試験で知識を確認し、合格すれば晴れて魔導士として国の要職へ就く事となる。


 魔術師達は知識階級と言う事もあり、プライドが高い者が多い傾向にある。

 その為、一般人には魔術師を嫌う者も多い。


 魔術の行使の一般的な方法は、体内の魔力を使用して呪文を唱えて発動すると言うやり方である。

 <個人魔術>、又は単に魔術と呼ばれる。

 呪文は、発動したい魔術に合った魔力の調整をやり易くする為のものである。

 稀に呪文を唱えずに自由に魔術を行使出来る者もいるがこれは例外であり、魔導士であっても呪文を必要とする者が大半である。

 魔術の規模が大きくなると、それに比例して呪文の長さや必要な魔力量が大きくなる。

 より大規模な魔術を行使したい場合には、<魔術陣>と呼ばれる物を使用する。

 魔術陣は、円形の陣に<術式>と呼ばれる模様を描き、陣の決まった場所に複数の魔術師を配置し、決まった属性の魔力を注ぎ込む事で発動する。

 <儀式魔術>と呼ばれており、その規模は個人魔術とは比較にならないものとなる。

 行使する魔術の規模が大きくなると、それに比例して必要な魔力量と魔術陣のサイズが大きくなる。

 儀式魔術は強大だが、同時にリスクも大きく事故が後を絶たない。


 この世界には、<魔石>と呼ばれる物体が存在する。

 魔石は、魔力が凝固結晶化して出来た物と言われているが、正体は定かでは無い。

 各属性に応じた魔石があり、それぞれに応じた属性の魔力を注ぎ込むとその魔力を蓄積出来る。

 蓄積出来る魔力量は、魔石のサイズに比例する。

 注入可能な魔力量の上限を超えて魔力を注ぎ込むと破裂してしまう。

 蓄積された魔力は、外部から強い魔力をぶつけるか強い衝撃を与えると一気に放出し、各属性の最も原始的な現象を引き起こす。

 例えば、水の魔石ならば大量の水が噴出すると言った感じである。

 必要な衝撃は、魔石内の魔力量に比例して大きくなる。

 魔石は、それ単体では大した使い道は無いが、魔術陣を使用する事で需要が一気に増大した。

 魔石の表面に魔術陣を描いて魔力を注入すると、魔術陣に応じた魔術が発動されるのである。

 しかし、途中で魔術の行使を止める事が出来ず、魔力の続く限り発動し続けると言う欠点も存在する。

 <魔術道具>、又は<魔道具>と呼ばれる物であり、照明や遠距離通信等に活用されている。


 最後に魔法だが、これは文字通り魔の法則である。

 魔法を扱える者を魔法使いと呼ぶが、神話を除いて扱える者はいない。




「こんな所でしょうか。」

「魔法の説明だけ漠然としてるな。」

 アイナの説明を聞いた東郷は、正直な感想を口にする。

「魔法については全くと言っていい程何も分かっていないんです。記録では神話の中で登場するだけですし、そもそも本当に存在するのかも分かりません。」

「なるほどな」

「だから、魔法なんて無いって。」

 アイラが話に割って入る。

「その神話ってのはどんな内容なんだ?」

「良ければ教えましょうか?」

「頼む」

「え・・・アイナ、アレ覚えてるの?」

 アイラは、信じられないモノを見る様な目でアイナを見る。

「そうだけど?」

 当然とでも言う様な顔でアイナは答える。

「あんな眉唾な話をよく覚えたわね。あたしは聞いてから一分位で忘れちゃったわ。」

「お姉ちゃん・・・」

 アイナは呆れ顔でアイラを見る。

「えーと、頼めるかな?」

「あっ、ハイ」

 今度は神話の解説が始まった。



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