表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自称凡人の異世界生活  作者: ナナシさん
序章 自称凡人、異世界へ
2/81

2話 空から落ちる人

  意識が回復していく。

  周りを見れば一面の雲海、太陽?が見えた、つまり、落下している


「♪~~♪~~♪」


  聞きなれたメロディーが聞こえる、着信、女神とある。


「はい、音無です」

「あ、音無さん今、どこですか?」

「空です」

「はい?」

「空です」

「えーと・・そのー・・すいません!」

「大丈夫です、それで用件は?」

「はい・・・マップを確認してその世界がクローディアであることを確認して下さい」


  これを使うのは何年ぶりだろうか・・・そうですね。


「女神さん、このスマートフォンは自分があちらの世界にいた時のものと同じものなんですよね?」

「はい、そうですが?」

「それはよかった、少し女神さんに見せたいものがありましてね」

「見せたいもの?」

「元の世界は科学というものがが進んでましてね、凡人ではありますがそれだけは少し得意でして」

「はぁ」

「アル、五年ぶりに世話になります」

凍結(フリーズ)解除、システム、アル起動、マスター承認・・・ok、プログラムチェック・・・ok、・・・オールクリア、アル起動します、五年ぶりですマスター』

「ルルも久しぶりです、アルも起きて下さい」

「んにゅ?、あ、マスター!お久しぶりです!」


  動作が問題ないことを確認する。


「しばらくぶりです、起動できなくてすみませんでした」

「いえいえ、お気になさらず」

「音無さん、この声は?」

「自分が約5年前に作ったプログラム、アルです、自立型成長プログラムというものを使い、主人を認識し、それに応えるようプログラムしました」

「アルです、よろしくお願いします女神さん」


  アルと呼ばれた画面の中の少女が挨拶する。


「名前は言っていませんよ?」

「着信が女神になってるからですね」

「音無さんの元の世界の基準がよくわからないのですが」

「そうですね・・・教えれば教えるだけ成長し、マスターの命令がどれだけ大雑把でも、最適化して最適解を持ってくるメイドみたいな感じです」

「それは凄いですね」

「まぁ、元の世界でもあと20年先と言われていた技術ですから」

「何故持っているのですか?」

「作ったからです」

「・・・」

「アル、状況わかりました?」

「はい、大体は、マップ起動します」

「成長しましたね」

「はい、起動しなくてもマスターの声と機器情報によってマスターの思考は大体はわかりますから、ここは、いやこの世界は魔導大陸クローディア、現在は水の国オラン上空ですね」

挿絵(By みてみん)

「国境線はこんな感じですね」

「この世界は地方で分けられているという感じではないですね」

「はい、それぞれの国の都市の名前から取られています」

「なるほど」


日本という国に、日本という都市があるようなものと。


「水の国オラン・・・女神さん、大丈夫そうです、着地もなんとかなりますね」

「ほっ・・・、そうですか、それでは音無さん頑張って下さい」

「はいそれとこの鞄、防水ですよね?」

「はい、燃えず、濡れず、溶けず、腐らず、カビずの鞄です」

「凄いですねでは、また」


  プツンと電話を切る、下を見れば湖が広がっている、


「ここらに集落ありますか?」

「んーありますね、近くに」

「下に生態反応は?」

「ないです、それと、水質も問題ないとおもいます、地球ににていますね」

「助かりました、某戦闘アニメ見たいに10倍の重力とかだと困ります」

「また必要になったら呼んで下さい」

「わかりました」


  『ザッパーン』と音を立て着水する。

  しばらく待とう


「お姉ちゃんあれ!」

「ちょっと人じゃない!グウェン!」

「は、はい」


  グウェンという少女が水に手を浸ける。そうすると湖なのにどんどん岸に体が寄っていく。


「『ーーー』」

「ナイスよグウェン、休んでていいわ」

「はい、お姉ちゃん」


  体が持ち上げられる、ここで起きましょう。


「かはっ・・・げほげほ・・・」

「よかった、生きてたわ」

「ふぅ、よかったです」

「とりあえず連れていくわよ」

「はい」


  連れていかれるととある宿屋のようだった。


「あら、グウェンちゃん、エリーゼちゃんどうしたの?」

「さっき、この人が湖に落ちてきたのよ」

「大変、食べ物と水持ってくるわ」


  ここで目を開ける。


「ここ・・・は・・・?」

「気がついた?ここはオランの都市からちょっと離れた村よ」

「オランですか・・・」

「私はエリーゼ・シルエットで」

「グウェン・シルエットです」


  二人とも金髪で、エリーゼが肩まで、グウェンが腰までのロング。


「自分は音無ナギサです。」

「オトナシ?もしかしてジパンの人?」


  ジパンですか。


「当たらずとも遠からずですかね」

「わかったわ、でもどうして湖に落ちて来たの?」

「それなんですが、歩いていたら、光に包まれて、気がついたら遥か空という感じで」

「何処かの転移魔方陣に触れたのですかね?」

「転移魔方陣?」

「転移魔方陣というのはよほとんどは遺跡のトラップなどにあるのですが、たまに人や、魔物が仕掛けるのですよ」


  話に聞いていた魔法ですか。


「ふむ、ありがとうございます」

「貴方これからどうするの?」

「いえ、いく宛がないのでどうしようかと考えていることです」

「じゃあ私達と一緒に都市、オランにいかない?」

「・・・いいですよ」

「無理に来なくてもいいんですよ?」

「大丈夫です、体に異常はありませんから」

「貴方、空から落ちて無事なのね」

「何故でしょう?」

「知らないわよ」


  時間は午前8時、こちらも1日の時間は24時間みたいだな。

  それから宿屋のおばちゃんからご飯と水をもらい都市に向かった。


「ここから都市まで歩いてどの位ですか?」

「歩いて5時間くらいね」

「なるほど分かりました」


  しばらくして、


「だ・・た・・て・・さい」


  声が聞こえた、数十メートル先を見ると馬車が倒れていた


「あそこに誰かいます」

「いくわよ」

「はい」


  駆け寄ると馬が二頭怪我をしていた。


「馬車が倒れてますね」

「とりあえず中を見ましょう」


  馬車の扉を開けると自分達とそう変わらない少年がいた。


「ありがとうございます!死ぬかと思いました」

「一体何があったんですか?」

「いきなりゴブリンに襲われたんです」

「ゴブリンですか・・相手は何体でした?」

「5体でした」

「分かりました」

「グウェン、治療できる?」

「大丈夫、軽い怪我です」


  グウェンがそういって馬に手をかざした。


「ふぅ『我が、求めるは癒しの加護、ヒーリング』」


  グウェンの手が光り馬の傷が塞がっていく。


「これは・・・」

「治癒魔法よ、グウェンは治癒魔法の使い手なのよ!」


  エリーゼは少し自慢気だった。

  馬の治癒が終わると、草むらから音がした。


「ギギギ、さっきの馬だぜ」

「ギギ、だからくっちまおうっていったんだ」

「ギギギ、今やればいいだろ」

「ギギ、そうだな」

「ギギギ、やっちまおうぜ」


  草むらから出てきたのは5体、話からして馬車の人を襲ったのと同じやつでしょうか?


「こいつら、しゃべれるんですか」

「しゃべるけど、意味はわからないわよ?」


  意味はわからない?なるほど女神さんの祝福ですか。


「隠れて下さい」

「は、はい」

「エリーゼさん、何体行けます?」

「5体は一気には無理ねグウェンとなら二体行けるわ」

「分かりました、三体は任せて下さい」

「分かったわ、グウェン、左のやつをねらいなさい」

「はい、お姉ちゃん」


  さっき見たところ、魔法の発動には詠唱が必要みたいですから、その間に三体いきますか。


「いくわよ『ポテンシャル』!」


  エリーゼがそういうと彼女はゴブリン二体に突っ込んだ、グウェンの詠唱が終わるまであの二体を押さえるつもりらしい、


「『我が求めるは・・・』」


  グウェンが詠唱を始めた、そろそろいきますか


「戦うのも何年ぶりか」


  まずは棍棒を持っているゴブリンに近づき棍棒を取り、木に蹴り飛ばす。ここで手に持った棍棒をもう一体のゴブリンなげ、残ってるゴブリンと蹴り飛ばしたゴブリンの木と直線にする。残ってるゴブリンの剣を取り棍棒を投げたゴブリンにゴブリンを投げる。そうすると三体重なって木に叩きつけられる。ここに奪った剣をなげつける。ゴブリン三体は木に磔にされ死亡した。


「『・・・雷の槍サンダージャベリン』」


  向こうはちょうどグウェンの詠唱が終わりゴブリンを倒したところだった、エリーゼもゴブリンの隙をついて切りつけて倒していた。


「二人とも凄いですね」

「それほどでもないわ、貴方の方が凄いわよ」

「そうですよ、私が詠唱してる間に3体倒すなんて」

「隙をつくだけですからね、相手が調子にのっていただけです」

「終わりましたか?」


  と、馬車の人が恐る恐る出てきた。


「はい、終わりました。」

「ほ、ありがとうございます、そして紹介が遅れました私はグリード・アグラシスです」

「グリード?もしかしてあのグリード商会のグリードですか?」

「はい、そうです」

「凄い人助けてしまいましたね・・・」

「グリード商会というのは?」

「グリード商会というのはこのクローディアの中でも3本の指に入る商会ですよ」


  ていうことはかなり、偉い人ですね。


「自分は音無ナギサです」

「私はエリーゼ・シルエット、こっちが妹の」

「グウェン・シルエットです」

「先ほどは助けていただきありがとうございます。よかったら乗っていって下さい」


  そういって馬車を起こして、グリードさんは御者台にのり馬を操る。

  そして一行は水の国オラン最大の都市オランへ向かう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ