寂しい蒼希と優しさ
普段、生活してる上では聞かない
単語が聞こえてきた。
智嫁が唖然としてると
智希が続けて智嫁に言った。
智希
「俺はLive in hopesという
ホストクラブを主宰しています。」
智嫁
「Live in hopesって希望に生きる…」
呟くように言った。
智希
「クラブの名前は後で蒼希に聞いて下さい。
俺たちが働いてるクラブではアフターや
性的サービスはしてないんです。
今までのホストのイメージを払拭する。
俺たちはそういう活動してる
数少ないホストなんです。」
ーーーーーー
智希が一通り話して帰った後に
蒼希が言った。
蒼希
「気になったり、疑問は
何でも僕に聞いていいんだよ。」
智嫁
「朝も言いましたが
私生活に干渉するのはどうなのか、
そう思ったんです。」
これで智嫁の謎が解けた。
夕方出て夜中に帰る理由
年齢のわり高価な装飾品がある理由
智嫁が座ったままでいると…
手足を掬われ、ベッド上に置いた後に
直ぐ押し倒した。
蒼希は智嫁を見降ろして言った。
蒼希
「智嫁…智嫁は
僕の全てを知ってくれる?」
蒼希の大胆な行動
情熱的に見つめられたのは
初めて見た蒼希だった。
智嫁は真剣な眼差しで見てくる
蒼希に言葉でなく、縦に頷いて返した。
蒼希はそれを確認すると
触れるだけのキス
ついばむ様なキス
最終的には舌を滑り込ませた。
その後は…智嫁の首にまで唇を這わせ
智嫁の服を脱がして、身体のラインを
優しく撫でていった。
ーーーーーー
全ての行いを終えた後に、
蒼希は智嫁を背中から抱きしめてから
腰から前に手を回した。
蒼希は智嫁を抱きしめながら
いつもとは違う低い声で話を始めた。
蒼希
「僕は…両親がいない。
養護施設を16歳で施設を出たんだ。
まぁ、反抗した家出だ。
そして、Live in hopesの智希さんに
出会った。」
智嫁からは
蒼希の顔は見えなかったが
温もりを感じてる肌は少し震えてた。
過去を話すのは凄く辛いんだろう…。
今は振り返らない方がいい
そう思ったから、智嫁はお腹にある
蒼希の手と腕に触れた。
蒼希
「そして、全ての理由を知った
智希さんは僕を自宅に住ませてくれて
働くのを条件に高認を受けさせてくれた、
勿論未成年時は裏でだけ。」
思ってもなかった答えで
黙って聞いているだけの智嫁に蒼希は
言った。
蒼希
「やっぱり…受け入れられない?」
智嫁
「全部、頭には入ってきたよ。
ただ、一つずつ理解してるの。
蒼希が私を受け入れてくれた様に。」
今、凄く心が弱くなっている
蒼希を突き放すなんて出来ない、
何より心から近くに居たいと思った。
蒼希
「何処かは分からないし、境遇は違うけど…
何か似ている部分がある感じがして
突き放すなんて出来なかった。」
しばらく、蒼希の腕の中に居ると
後ろから小さな寝息が聞こえてきて
智嫁も目を閉じた。