新たな決心
ーPM8:57ー
2人は食事を終えて
ベッドに寄り掛かって
何も話さず並んで座っていた。
智嫁は下に落としていた
目線を上げて智希に視線を向け
何かを決めた様に表情を変えた。
何も聞こえない
静かな部屋の中で
智嫁は言葉を発した。
智嫁
「あの…お願いがあります。
私たち前みたいに戻りましょう?
以前の様に仕事先の後輩の妻として
接していただきたいんです。」
智希
「何だよ、急にどうして…?」
智希が目を合わせようとするが
智嫁は下を向き視線を合わせようとしない。
智嫁
「知ってますよね?
何となく付いて来たのは感ずいていました。
そして、蒼希の所で確信に変わりました。」
智希
「へっ?」
智嫁の視界には
入っていないと思ってたからの驚きだった。
智嫁
「自分が正気になってからです。
気配がしてて横目に入ってきてました。
いずれにしても私の決心は変わりません。」
智希
「何で…そんな事言うんだよ?
敬語も止めて話せよ‼
夜の闇のせいで…一時的なものだよな?」
智嫁
「闇の世界に言わされてるんじゃなく
私自身十分に考え抜いて出した答えです。
智希さんを傷つけた償いも甘んじて受けます。」
智希
「理由を言えよ…。
婚約出来ない訳があるんだろう?」
弱々しい声で尋ねた。
智嫁
「今日、蒼希の所に行って気付きました。
別れを告げられたりはしてませんから…
大我に気が付かされました。
蒼希の言葉が正しかった事に…今頃に…。」
智希
「正しかった事って?」
智嫁の心の傷口に
優しく触れて聞いてきた。
智嫁
「自分が幸せになるのが、最高の復讐…。
私のやり方は間違ってた。
復讐は罰を与える事でなく自分が幸せになる事。
今、反省したって何も変わらないに。
復讐を考える程に許せなかった
大我を許せる日が来るなんて…。」
話をしながら
智嫁の目からは
涙が次々と滴り落ちた。
今の智希は
智嫁の涙を拭うことはしてあげられない。
後輩の妻としてと言われてしまったからだ。
泣いてる智嫁を見て
智希は心でこう思っていた。
智希
『次に進めないのは別れを言われて無いから
自分が幸せになると不幸になる人がいるから
結局…結論的には蒼希には敵わない。』




