2人の気持ち
智嫁は
ずっと疑問に思ってた事を
運転してる蒼希に話していた。
智嫁
「どうして、学校内に来たの?
行はここまで送ってもらったけど。」
蒼希
「智嫁が降りた後…遅番の仕事に
行こうと思ったけどUターンして
学校に戻ってきちゃった。」
智嫁
「仕事休んでまで
学校内に来た理由は?」
蒼希
「智希さんには連絡したよ。
智嫁が心配で、落ち着かなくて。
こんな気持ちじゃ…つい。」
蒼希は少し恥ずかしそうにして言った。
智嫁
「つまり、私が心配で校内まで来て
隠れて聞いてたのね。
私…気が付かなくてビックリしたんだから。」
蒼希
「それより、やっぱ智嫁は優しいよ。
あの人に言う言葉は優しかった。
智嫁はこんな事が出来る子じゃない、
それは美化じゃなく当たってた。」
智嫁
「私…躊躇したの…
優しい声と言葉を掛けるのが
出来たのは全て蒼希のお陰なの。」
智嫁は蒼希の顔を見て伝えると
運転してる蒼希は前を見たまま
不思議そうな顔をしていた。
智嫁
「蒼希の言葉が頭を掠めたの…。
だから…出来なかった。
だけど、蒼希が現れたことで
復讐は成功したのも事実だよ。」
智嫁は俯くような感じで話した。
蒼希
「結果的に反対してた
僕が手助けした感じで終わったって感じ?」
智嫁
「うん、ありがと。」
その後、2人は他愛ない会話を続けて
マンションに帰って行った。
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AM6時06分
智嫁は蒼希を起こさない様に
ベッドを降りて普段着に着替えた。
普段より1時間程度早く起きて
朝食まで作ってテーブルに並べたが
蒼希を起こすまで2時間以上あった。
そんな蒼希を起こさない様にして
寝室の隅に置いてたアタッシュケースを出して
私物を詰めている。
アタッシュケースは
少し前に蒼希とショッピングした時に
先の事を考えて智嫁が購入したものだった。
まぁ、私物と言っても
不要になった苺鈴の制服や部屋着など
蒼希と暮らす様になり買ったものだった。
アタッシュケースに
荷物を詰め込んでいる時…
少しずつ蒼希との思い出が
蘇ったきた中で入れていた。
思いでが蘇ってくるなかで
少しずつ静かに服を詰め入れていく
智嫁の目は潤んでいた。
智嫁の中で
こんなにも蒼希が大きな存在と
なっていたのだった。
時間を見ると…
蒼希が起きるのに
丁度いい時間帯になっていた。
智嫁はアタッシュケースに
全てを詰め込み終わり
直ぐに元の場所に戻した。
蒼希を起こしてからは
いつもと同じ様に接する。
既に朝食の準備がしてある
テーブルの前に2人は向かい合って座り
朝食を取る。
智嫁
「何か…幸せ過ぎて怖い。」
智嫁が真顔のままで一言発した。
蒼希
「もっと、幸せになっていいんだよ。
辛い事を乗り越えた人には
それなりの幸せがあるんだよ。」
蒼希は智嫁の顔つきには
気が付かずに可愛い笑顔で伝えた。
この時、2人の運命を変える
砂時計はサラサラと落ちていたのだった。




