3話 装備の準備
次の日の昼頃。
僕らは冒険の準備を始めることにした。
「武器や装備はどうするかなぁ」
僕は小さく呟く。
「それなら俺の商会に行くか」
ロイが反応して答えた。
「ロイのところの商会といえば、高級商品が中心に売ってる、ゴルドー商会か」
「あぁそうだけど、全部が高いって訳じゃないぞ」
ロイが少し怒り気味に返して来た。
「あぁ、すまん。悪気はないんだ」
僕はすぐに謝った。
「いや、俺こそちょっと強く言って悪かった」
ロイも僕に謝った。
そうして、ロイの提案の話になった。
「俺の商会では、冒険者のための装備を置いてある」
「あぁ、確かにあるな」
ロイの言葉に僕は反応して、答えた。
「でも、店に並んでるのは高くて買える気がしないぞ」
グランが独り言のように言った。
「高いのは質がいいからだ」
ロイがグランに突っかかる。
「ロイ、落ち着いてくれ。グランも悪気はないよな?」
僕は2人の間に入る。
「あぁ、すまん。でも、事実だろ」
グランのこの言葉でロイがさらに怒ると思われた。
だが、ロイは怒るどころか、怒りを抑えていた。
「あぁ、確かにそうだな」
少し強めにだが、ロイが返した。
「話がずれたから話を戻そう」
ロイがそう言って装備の話に戻った。
「俺の商会では表の店には並んでない新人が作った装備も取り扱ってる」
「へぇー、そんなのがあるのか」
僕はロイの話に反応して言った。
「その装備ってどこに置いてるの?」
グランがロイに聞いた。
「質は落ちるが装備として使えるものは中心街とは離れた場所の店に置かれる」
ロイが答える。
「ちなみに値段は安いやつで中心街の店の十分の一のものもある」
「それなら余裕で買えるな」
「確かにそうだな」
僕とグランは顔を見合わせながら言った。
「じゃあ、今日は遠くなるけどその店に行こう」
僕はそう言って立ち上がった。
「別にいいけど、先に腹ごしらえだ」
グランが言う。
「俺もグランと同じ意見だ」
ロイがグランの意見に賛同した。
「じゃあ、飯を食ったら行くか。ノルトもそれでいいよな」
今日も空気になっていたノルトに聞く。
「あっ、う…うん、いいと思います…」
だんだんと声が小さくなっていってて最後の方はあまり聞こえなかった。
でも、打ち解け始めているのか会議の時ほど小さくはなっていなかった。
それから、装備の話をしながら食事を済ませた。
「よし、腹ごしらえも済んだし、行くか」
「あぁ、俺が案内する。しっかり着いてこいよ」
ロイがそう言って僕たちは中心街から離れた店まで歩いていった。
「着いたぞ。ここだ」
「おぉ、ここって店なの?」
僕とグランはつい聞いてしまった。
「一応店だぞ。まぁ、看板はないけど」
ロイはそう言って中へと入っていく。
僕たちはそれに続いて入っていった。




