最後に食事をしたのは何時?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
此奴の正体を明かすことなく何処まで書けるか。
という勝負にハマってます。
その男は白い後髪を踝まで、前髪は目元が隠れるまで伸ばしていた。何時も決まって時代錯誤の書生姿。雨だろうが晴れだろうが番傘片手に街を練り歩く。
お気に入りは陽の光さえ届かない様な、ひっそりとした薄暗い場所。甘い菓子と飲み物があればなお最高。そうしてその場所で、私は彼と顔を合わせていた。
彼は扇形の洋菓子と、らしくもない珈琲を片手にペンを回す。何時も口腔で弄り回す甘味は今は巾着の中へ。流石に暗黙の了解は守るらしい。
「で、君が真昼間から自宅に籠らず、純喫茶を訪れている訳でも聞いてあげようか」
「最近、担当のお嬢さんが、狐目になって睨むんだ。毎日だよ。毎日。『先生? 約束なさる時には、私の目を見て仰って下さい』だってさ。言っとくけどねぇ、前髪は下ろしてるけど人の表情はよぉく分かるんだよ」
どうやら、また締切を破ろうとして、編集者に追われているらしい。会った事は無いが、活発で敏腕らしい。それは前の書生が苦手としながらも、嫌わないところから明白だった。
書生はその薄い唇を三日月に歪めると、ずいっと身を乗り出した。
「でも邪魔なんだよねぇ。夜なら上げても良いかなぁって、思うんだけど」
「君、最後に“食事”をしたのは何時?」
のうのうと千鳥足で言葉を紡ぐ様を見て、執拗に前髪を弄り回すのを見て、鋭利に問い掛ける。すると先程までの飄々とした口調は何処へやら。突然しおらしくなって、頬杖を着いた。
「覚えちゃいないよ、そんなの……。せめて僕に靡いてさえくれれば、良かったんだけどねぇ……。靡いてくれないから、噛み付く事さえ出来やしない」
「此処を出たらね」
そう言うと、また口を三日月に上げた。けれども何処か寂しそうなのは、彼が“それ”を望んではいないからだろう。
「満足した?」
「あぁ、とても……。お嬢さん、何時も有難うね」
そうして巾着袋の中から取り出されるのは、琥珀色に輝く四角い鼈甲飴。彼のお気に入り。精神安定剤。なんでも今献上したものは、それと味が良く似ている様で。
「お返しは締切を守ること。あんまり編集者を困らせないようにね、書生さん」
一応、投稿してないだけで、途中まで書いたんです。
三部構成の二部まで書いておじゃんになりました。
もーだから、小出しにします!! 勿体ないから!!
正体は明かしてませんが、何処まで確信に近付けるか。
という遊びをしているので、正体はまだ未確定です。
隠れ目ですが前髪は クッソ邪魔 とか思ってます。
読み返してみたら、黒眼鏡着用。
想像以上に日光大嫌いだった。
時折、カチューシャの如く、髪留め代わりに使ってます。
『だって隠してないと、お天道様が僕の顔を引っぱたくんだ』
とか言いそうなキャラです。
ちなみに顔を晒してくれるのは、
相手に催眠を掛けたい時。
相手と真剣に話をしたいとき。
大体この二つ。
担当編集は顔晒しても、靡いてくれないので、話の足掛かりとして使ってます。
『先生、面の良さで締切を伸ばそうとしても、無駄ですからね』
編集者との毎日のやり取りは
『先生、次こそは原稿』
『分かった!! 分かったから!! じゃあね!! お嬢さん!!』
引き戸ぴしゃっ。
みたいな感じ。
明日は誕生秘話でも書こーかなー。
分からないのですけど。