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オトナの悩み

大変お待たせいたしました……!!

「はあああああああ…………っ」


 蒼馬くんが帰って……私はヨガマットの上に転がり込んだ。穴があったら入りたい気分だったけど、穴がなかったからそうするしかなかった。


「私……また変なコト言っちゃった」


 押し寄せるのは……蒼馬くんに気を使わせてしまった、という強い後悔。私が自分の年齢を気にしたせいで、蒼馬くんに無理にフォローさせてヘンな空気になってしまった。


「うー……気にしないようにしてるんだけどなあ……」


 蒼馬会で……私だけ二十代後半。もうすぐアラサーだ。

 それに比べ蒼馬くんや静ちゃんは二十歳だし、真冬ちゃんなんてまだ十代。

 若い雰囲気に置いていかれないようにって気にしすぎて、それがどうしても裏目に出てしまう時がある。


「蒼馬くん相手だと……何かおかしくなっちゃうんだよなあ……」


 そうなのだ。

 静ちゃん相手でも、真冬ちゃん相手でも、こうはならない。

 …………蒼馬くんと話している時だけ、つい弱気になってしまう私がいた。

 それは勿論、私のファンと言ってくれている蒼馬くんを幻滅させたくないという思いもあるのだけれど……どうも、それだけじゃないような気もしていて。


「……蒼馬くん、私のことどう思ってるんだろ…………恋愛対象外……だったりするのかな……」


 結局は、それが怖いのだった。

 蒼馬くんにおばさんだと思われるのが嫌で、ああいうことを言ってしまうのだ。

 そんなことないです、って否定してくれるのを期待して、そうしてそれを聞いてホッとする自分がいるのだ。

 分かっていても、どうしようもなかった。


「……あれ、私今……何て言った……?」


 何だか、自分からとんでもない言葉が飛び出したような。

 恋愛対象……って言った……?


「うわああああ…………」


 身体が急に熱くなる。居ても立っても居られなくなって、私はゴロゴロとマットの上を転がった。二、三回転がると、リビングの硬くて冷たい床が私を出迎えてくれる。


「……弟みたいで可愛いなあって、思ってたんだけどなあ」


 可愛いだけじゃ……なくなっちゃったかもしれないよ……。


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絶滅したはずの希少種エルフが奴隷として売られていたので、娘にすることにした。

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