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第三十九話 合流

「よお、無事だったか」


 大和さんは開口一番、大丈夫な様子だった。

 

 城下町とヴィンター地方の狭間の点々と木々が生える開けた大地で落ち合った僕たちは、お互いの状況を確認する。


「そっか……大和さんも解脱を使えるようになったんですね」

「シヴァイザのせいでな。それであいつを倒せたからプラスマイナスゼロってところだ。もうあいつは俺たちの敵にはなり得ないだろうよ」

「無事でよかった、大和さんも……レイザーさんも」

「んなことよりよぉ」


 レイザーさんが口を挟む。


「その超絶麗しい金髪美女は誰だ? 代わりにちびっ子がいなくなってるが……」

「私か? 私はリビア・シュビレー。ちびっ子から本来の姿に戻ったんだよ」

「本来の姿ぁ? お前ら、王国でなにがあったんだ?」


 僕たちは、王国で起きた悲惨な出来事を伝えた。


「完全生命体だぁ? どんな御伽噺(おとぎばなし)だそりゃあ」


 レイザーさんは話を聞く前と同じような反応をする。


「そこまでは私も見てはいないからな。けど、着々と研究が進んでいることは確かだろう」

「俺が気になるのは、てめぇの師匠とやらも転生してきているってことだな」


 僕を指差して大和さんは話す。

 確かに、そんなホイホイできるようなものではない。


見えざる神話(メソロジーク)ならやりかねねぇな。転生術くらい知っているだろうし、参天群が復活した時点で呼び寄せたんだろうよ。確実に勝つために」


 彩葉さんは木に背中を預けて座りながら話す。


「で、現状は王国と見えざる神話(メソロジーク)の両方が敵だと……俺たちは一体なんのために戦っているんだか……」


 タバコに火をつける大和さん。

 みんなを守る僕たちが、1番の標的にされるなんて皮肉もいいところだ。

 けど――立ち止まったらそれこそ本当に終わりだ。

 みんなを守る術が絶対にあるはずだ。

 分かり合えるはずなんだ。


「とりあえずそのどちらかを封じ込めるか仲間にしないことには始まんねぇな」


 大和さんはタバコを吸いながら話した。


「僕は……見えざる神話(メソロジーク)から攻めていこうと思います」

「それは、顔馴染みがいるから御しやすいと言う意味でか?」


 リビアはニヤニヤしている。

 それもないわけではない。


「1番この大地に被害を出しているのが見えざる神話(メソロジーク)だからです」


 僕はハッキリと告げた。

 みんな僕の意見に反対はないようで頷く。


「なら、最後の結界師をぶっ飛ばしに行くか」


 大和さんの号令と共に、僕たちはヴィンター地方に足を踏み入れた。

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