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その後抱きついて来たその子は満足したのか離れた後草取りの手伝いを始めた。2人でその後1時間草を抜き続けてやっと終わった。途中草を抜いていたら何か人参が取れた。畑で取れる様な立派な物だった。その子がその人参を欲しそうにしていたので人参はその子にあげる事にした。


「モグ、モグ、モ〜グ♪」


人参を持って踊っている。飛び跳ねている。

・・・可愛い。

次は、祠に巻きついているツタを剥がしていく。暫くすると踊っていた子が戻って来て手伝いを始めた。ツタを剥がし終わると泉の水を汲んで来て祠を磨いていく擦るものはあの子が貸してくれた30分かけて祠の掃除が終わった。うん、見違える様に綺麗になった。隣にいるあの子も満足そうに頷いている。その後木の下でひと休みしている。クコの実を2つ出して1つをあの子に渡してみる。


「モグ♪」


気に入ってくれた様だモゴモゴしながら食べている。クコの実を食べ終わって暫くすると、急に立ち上がり私の手を引っ張り森の奥を指差している。何処かに連れて行きたい様だ。引っ張られるまま付いて行く事になった。セーフティエリアを出て左へ行くと小さな獣道を歩いていく。グイグイ引っ張られる小さいのに結構力が強い様だ。そのまま歩いて行くと前方に小さな集落が見えて来た。この子と同じ様なモコモコさんが沢山いる。そのまま集落の中に入っていった。

モコモコさん達がよって来て囲まれてしまった。


「モグモグ」 「モーグモーグ」

「モックモック」 「モクモク」 「モグググ」


モグモグの大合唱である。皆んなとっても可愛い。小さい子供を抱っこしているお母さんがいるし、毛の色が黒色だったり灰色だったり見た目もちょっとづつ違っている。


「ようこそ。モーグの里へ

わしは、この里の長老のモルスと申します。この度は祠の掃除をして頂きまして有難う御座います。ささ、どうぞ此方へお茶用意しております。」


そう言いながら真っ白なモコモコの毛で覆われた杖を突いたおじいちゃんが現れた。案内され席に付いてお茶とクッキーを貰った。


「魔族の方の旅人とは、珍しいお客様だ。何も無い所では有りますがどうぞゆっくりして行って下さい」


「最近森の魔獣達が活発になっておりましてのぅ。

あの泉に中々近づけなかったのですじゃ。あの祠はあの泉に住まわれている精霊さまをお祀りしておりまして我らが管理を致しておりました。」


「魔獣の所為で精霊さまの様子を伺いに行く事も出来ず困っておりました所貴女様が周りの魔獣を倒してさりさらに荒れた祠の掃除まで何とお優しく方か。本当に有難う御座います。」


周りのモコモコさん達にも一斉に頭を下げられた。ただレベル上げと素材集めをしてただけで此処まで感謝されるとは、思わなかった。皆んなに何とか頭を上げてもらい自分は、ただ通り掛かりたまたま祠をを見つけただけだから。


「ほほ何と謙虚な方か益々素晴らしいですじゃ」


その後モコモコさん達と皆んなでお茶会みたいな事になった。子供たちとも仲良くなれてかなり癒された。結構時間が経ったのでそろそろ帰る事にした。


「どうぞまたお越しください。」

「モグモグ♪」 「モック♪」 「モグググ♪」


皆んなに見送られながらモーグの里を後にした。帰り際にこんな物を貰った。


木のブローチ

モーグ族が作った葉っぱの形をモチーフにして作られた木のブローチ。モーグ族独自の文字が刻まれておりその効果により魔に対する耐性が上がる。

魔防+3


丸っこい葉っぱの木のブローチだ。この模様みたいな物がモーグさん達の文字と言う事だろう。早速コートに着けてみる。ちょっとほっこりしながら町に向かい歩きだした。キャタピラーを倒しながら森の中を歩いて行くと。


ピピッ、ピピッ、レオンよりフレンドコールです。


「もしもし、クロノスさんですかメール読みましたリーダーウルフのドロップを加工して欲しいとの事で今カレンのお店にいるんですが此方まで来て頂けませかメールで場所の地図送りますので。」


今森にいるから出来るだけ急いで行きますと伝えて、キャタピラーの糸も入りますか?と聞くと間髪入れずに返事が帰ってきた。カレンさんも一緒の様だ。急いで町にかえろう。草原を走り抜け向かって来る魔獣は蹴り飛ばし全速で町まで帰って来た。


レオンちゃんの地図によるとカレンさんの店は、生産ギルドの裏ての道沿いにあるらしい。目印は看板にメイド服を着た兎が描いてあるらしい。

・・・確かにメイド服を着た兎が描いて有るでも何か絵が微妙に下手だ。


裏口をノックしてくれと言っていたので裏側に周る。ノックをするとレオンちゃんが開けてくれた。


「クロノスさんお待ちしてました。さあ、どうぞ奥へ

カレンさんと兄さんがまってます。」


お兄さん?疑問に思いながらもレオンちゃんに付いて行くとカレンさんと灰色の目と髪をした男の人が1人作業場らしき場所にいた。コレがレオンちゃんが言っていたお兄さんだろうか?そしてカレンさんの第一声がこちら


「初日から草原の中ボス倒すとかあんた一体何したのよキャタピラーの糸大量に持ってた事にも驚いたのにさあキリキリ吐きなさい。」


「吐くまで店から出さないわよ。」


出口は、塞がれてるし本当に帰さないつもりらしい。






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