■6話■
「ところで、ペルシーちゃんはスダドカ国に行った事あるの?」
その体に似合わないほどの大きな荷物を背負い、フレア達の前を歩くペルシーに聞いてみた。
「ええ、私達と仲のいいドワーフの住む村がスダドカ国にありまして、お互い村で作った物を交換するんです。ドワーフの作った金物ってすごく質がいいんですよ」
「ドワーフは鍛冶が得意じゃからのう」
「武器とかも作ってたりするの?」
「ええ、それはもう。有名な名刀でドワーフの作ったものも多いんですよ」
「へぇ、ドワーフに会う機会があったら俺用の武器とか作ってくれないかな」
「魔法だけじゃ心元ないからのう。ロリコーンも何か武器を持った方がよいじゃろうな」
「ここから一番近い地下迷宮まで案内するように言われましたが、ほんの少し遠周りすればドワーフの村に寄れますよ?行ってみますか?」
「そうじゃな、それもよいかもしれん。ペルシー、そちらにも案内いたせ」
「わかりました!」
「そういやフレアも何か武器はつかうのか?」
「そうじゃのう、この体格に会う武器といったら、短剣か杖といったところかのう。この体じゃ剣を振うのも心もとないから、杖がよいのう。杖なら魔力の節約にもなるしの」
「そういやフレアってどんな魔法使えるの?」
「火と雷と氷の攻撃魔法が使えるぞ。といってもあまり威力は出ないがのう。
おぬしの創った『セパレイト』とかいう魔法のが強いぐらいじゃ。あと回復魔法じゃな。これも大したことはないレベルじゃ」
「それらの魔法ってフレアが創ったのか?」
「いや、もとからこの世界にある魔法じゃ。生まれた時、陰の力と一緒に我に入ってきた知識じゃ。本来ならもっと多彩で威力のある魔法を覚えるはずなのじゃがのう。最初に覚えられんかった魔法は、これから気長に身につけていくしかないのう」
「フレアが不憫に思えてきた」