■28話■
「う、うるさいのう!!本来のわらわはこんなもんじゃなかったはずなのじゃ!!
ロリコーンが強力な魔力をもっていることぐらい知っておるわ。しかし、すぐに抜いてやろうぞ。
あと、ペルシーはホビット族じゃから、わらわと大して変わらんじゃろう?」
フレアは顔を真っ赤にして怒った。
「ところで、ロリコーンは、どれぐらいだったのじゃ?」
フレアも何気に気になった。
「1300ありましたよ」
「ほう、魔法創造ができたぐらいだから、それなりにあるとは思っておったが、さすがじゃのう」
フレアは、普通に感心した。
となりで聞いていたガンゼルも驚いたが、フレアが納得しているようなので、魔王の配下ならこんなものなのかと自分も納得した。
「あと2時間ほどで夕食ができると思います。時間になったら呼びに越させますのでそれまでくつろいでいてください」
そういうと、ガンゼルは外へ出て行った。
フレアはしばらく魔王の間の椅子に座って、えらそうにしていたが、すぐに飽きたのか寝室へ向かった。そこではなにやらロリコーンと、ペルシーが言い合っていた。
「いつの間にベッドくっつけたんですか?ちゃんと間隔開けて並べたのに」
「こっちの方がいい」
「うー、私をどうするつもりですか!」
「フレアに飽きた時の為に」
「な、なんですかその予備みたいな扱いは!」
「何の話をしておるのじゃ!」
「ああ、フレア、魔王ごっこはもう飽きたのか?」
「ごっことはなんじゃ、わらわは正真正銘の魔王じゃ。
ところで今宵もおぬしに抱き付かれながら寝ないといけないのか?」
「当然」
「むう、別に厭ではないのじゃが、その…おぬしは紳士すぎるからのう、もうすこし積極的になってもいいんじゃぞ」
「ま、魔王様なにを仰っているのですか!」
「え?本当に?」
「うそじゃ」
「なん…だと…」
「ほほほ。おぬしはなんだかんだで遠慮しておるのは知っておる。少なくともわらわがおぬしよりも力を付けるまでは肉欲をぶつけるような事はすまい。本当の意味でわらわの自由意思に任せるつもりじゃろう。おぬしは本当に紳士じゃのう」
「ロリコーンさんって、変態なのか紳士なのか分からなくなったわ」
「もちろん、変態で紳士です」
結局ベッドの配置はそのままになった。