第57話 挑戦
演武場は、水を打ったように静まり返っていた。
場内の全ての者が、石碑の上に浮かぶ数字を見つめ、顔には様々な表情が浮かんでいた。しばらくして、荒い呼吸があちこちから響き始めた。
「125だと……?」
「嘘だろ……」
「デキソコナイが……二つ星中期……?」
囁き声が、波のように広がっていった。
◆◇◆
高台の上で、七人の長老たちは信じられないという表情を浮かべていた。
「馬鹿な……五年間、魔力を失っていたはずだ……」
「どうやって……これほどの回復が……」
二番目の長老は唾を飲み込み、先ほどまでの嘲りがまだ完全に消えていない顔に、呆然とした表情が混ざり合っていた。
「何か特別な薬でも……使ったのでしょうか……」
乾いた笑いを浮かべながら、ぎこちなく言った。
黒石碑の傍で、審判員は呆然と石碑の上の数字を見つめていた。顔の冷たさは、既に驚愕に取って代わられていた。
「レオン・セレストーム、魔力値125! 二つ星中期! 合格!」
深く息を吐き出し、心の中の衝撃を一緒に吐き出そうとするかのように、審判員は平静を保とうと努力していたが、その声にはまだ隠しきれない震えがあった。
審判員の発表を聞き、元々静まり返っていた演武場は、さらに静まり返った。
誰かが唾を飲み込む音が、やけに大きく響いた。
人群の中央に立つソフィアは、小さな手で紅い唇を覆い、顔には驚愕が満ちていた。
五年間、魔力を失っていたはずなのに、今や二つ星中期だと? この回復速度は……聞いたこともない!
こんな速度は、五年前の全盛期のレオンでさえ、不可能だったはずだ!
しかし、この心臓が縮むような現実は、確かに全員の目の前に現れていた。
複雑な感情を込めた視線で、黒石碑の下に立つ少年を見つめながら、ソフィアの心に、頭が混乱するような考えが浮かんだ。
(あいつの……あの驚異的な才能が……戻ってきたというの……?)
演武場の端で、レオンの恥をかく姿を見ようとしていたニコラスも、呆然と石碑の上の数字を睨みつけていた。
「これは……どういうことだ……?」
声を失い、呟いた。
隣に立つエイドリアンの顔は、さらに歪んでいた。
「ありえない……あのデキソコナイが……」
拳を握りしめ、怒りと困惑が入り混じった表情を浮かべていた。
(本家の四男坊……あの役立たずが……)
ニコラスは心の中で呟いた。
(まさか……こんなに強くなっているなんて……)
彼の顔には、信じたくないという色が浮かんでいた。つい先ほどまで、自分の105という数字を誇らしく思っていたのに、今やそれは色褪せて見えた。
頭を上げ、石碑の上の金色の数字を見つめながら、レオンは軽く息を吐いた。周囲の視線が突然複雑になったのを感じ、五年前の意気揚々としていた自分を思い出した。
今、修行の才能は戻ってきた。そして、それと共に戻ってきたのは、より成熟した心と、堅い意志だった。
運命を何度も決めてきたこの石碑を深く見つめ、レオンは軽く微笑んだ。その淡々とした様子は、五年前の測定後に得意げになっていた少年とは、まるで別人のようだった。
◆◇◆
軽く息を吐き、レオンは皆の視線が注がれる中、ゆっくりと列の最後方に歩いていった。エヴィルの微笑む視線と目が合い、彼女の隣に座った。
レオンが退くと、場内はまだしばらく静寂に包まれていた。
「さて……」
高台の上で、大長老が立ち上がり、咳払いをして、場内の視線を引き寄せた。
「測定は終了した。次の段階に移ろう。不合格者は、合格者に一度だけ挑戦する権利がある。覚えておけ、機会は一度だけだ!」
大長老は朗々と言った。
◆◇◆
これを聞いて、演武場は少し騒がしくなった。あと少しで合格だった者たちは、すぐに熱い視線を合格者たちに向けた。
そして、それらの挑発的な視線に対し、優秀な者たちは不屑そうに顎を上げた。魔力値90台と100以上では、まるで別の世界だ。特別な事情がなければ、90台の者が100以上の相手を正面から倒すのは、非常に難しい。
これについては、90台の者たちも十分に分かっていた。だが、これが彼らの最後の機会だ。成功するにせよ、しないにせよ、必死に試すしかない。
一時、場内の雰囲気は少し奇妙になった。熱い視線が、合格者たちの上を巡り、皆が密かに最も倒しやすい相手を選んでいた。
地面に座りながら、レオンはふと眉を上げた。驚いたことに、それらの視線の大半が、自分に向けられていた。
「俺って、そんなに弱そうに見えるか?」
少し驚きながら、レオンは心の中で苦笑した。
◆◇◆
「レオン兄さんが急に強くなったのは、確かに皆を驚かせたわ。でも、まさにその驚きのせいで、多くの人は心の奥底で信じたくないと思っているの。だから自然と、レオン兄さんを一番挑戦しやすい相手だと思ってしまうのよ」
傍らで、エヴィルが静かに笑いながら言った。
肩をすくめ、レオンは服についた埃を軽く払いながら、淡く笑った。
「信じたくないから、自分を騙すことを選ぶのか……」
エヴィルは浅く微笑み、軽く頷いた。
◆◇◆
この時、しばらく静まっていた場内で、ついに誰かが我慢できずに立ち上がった。
体格のいい少年が、皆の視線の中、早足でレオンの前に歩み寄り、軽く腰を曲げて、大声で言った。
「レオン従弟、お願いします!」
少年の顔は一見恭しそうだったが、レオンを見る目には常に疑いの色が過ぎり、顔には隠しきれない軽蔑が浮かんでいた。どうやら、彼はまだレオンが以前「デキソコナイ」と呼ばれていた頃の印象から抜け出せていないようだった。
◆◇◆
レオンは、ゆっくりと立ち上がった。
「いいだろう」
その声は、静かだが——自信に満ちていた。
【続く】




