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王族の過去 3

 ジナが産まれて何ヶ月か経った。

 ジナは無事に成長していくが、頭にある野獣の両耳は決して無くなることはない。


 ヴォルトは王宮で国を統一しながら、ジナの事を考えていた。それはラナも同じだった。

 半獣であるジナをそのまま外へと出すと、ジナ自身危険にあるとヴォルトは思い、ジナを部屋に留めといて、監禁みたいな感じにした。

 ラナはジナを監禁みたいにすることは抵抗したが、ヴォルトはそれはジナの為で、ジナに危険に合わせたくない事を伝えたら、ラナは苦い顔をしていたが、それが安心することを不思議とすんなりと入ってきた。

 ラナはその不思議な感覚を嫌な感覚だと思っていた。


 「お父様、大丈夫ですか?」

と、凛とした男性の声が聞こえた。その声はシュルトだった。

 あのジナの誕生した日からシュルトは変わった。

 子供の時の責任感が強い所や真面目な所は変わらずだが、とても自分に厳しくなり、少し冷たい感じになった。

 多分ジナの誕生の時に、かなり弱っていた所を見られたから、今度は自分が強くなって、ヴォルトとラナを支えられるようになろうと思ったから変わってしまった。

 「ああ、大丈夫だ」

とヴォルトは少し過去を思い出していた事を伝えずに、気にしないように伝えた。それにシュルトは

 「お父様、あまり無理せず。もし手が欲しい時は自分を呼んでください。」

 とヴォルトの事を考えて、体調が良くない時は自分に国のやることを回せて欲しいと伝えた。


 シュルトは今は23歳となり、あのジナ誕生の日に、ヴォルトのやっている事を勉強し、もし困った時に頼れる存在となった。

 それは嬉しい事なのか、申し訳ない事なのか、ヴォルトの心は複雑になる。


 ただいまヴォルト、ラナ、シュルト、メルの四人は朝食をしている所だった。

 ジナは自身の部屋に居て、そこで朝食を食べている。

 「私にもお手伝いさせてください。お兄様よりは出来ませんが、昔よりは色々と出来る事増えましたので」

 とメルも何か手伝い出来たらやらせて欲しいと言ってきた。


 メルもだいぶ変わっていた。メルは21歳となり、昔の気が弱い部分が消え、冷静になり、肝が座っている感じになった。

 シュルトと同じくメルも国の為の仕事をやるようになり、二人は安心出来る存在となった。しかし、ジナだけは過保護し過ぎる程心配していた。


 シュルトとメルは外へと行ってもらったり出来るが、ジナだけは野獣の特徴となる両耳があるため、何も任せたり、自由にすることが出来なかった。


 (……どうすればいいんだ)

 とヴォルトは再び悩んだ。悩んでる顔をせずに、席へと座っている。

 悩んだりするとラナやシュルト、メルが心配してくるのが頭で分かっていた。

 ジナの事を考えすぎる事で、国の為の作業も少しミスが多くなってきた。

 そのミスが多くなってきた事でラナに心配された事が思いだす。なので、この悩みを解決しなければスッキリと作業が出来ない。


 (…とりあえず、考えて解決しよう)

とヴォルトは思い、娘と国、どっちを選ぶかヴォルト一人で考えていた。


 

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