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森の中の泉

 ラグとジナはやっとヴァルカラ王国の門から出て、森の中を進んでいた。

 ジナは初めてここまで来れた事で、外の世界をマジマジと歩きながら見ていた。


 森の中はまだ明るい事で安らぎの空間が出来ている。

 小さな風が体に当たり、ジナは不思議と開放感が出ていた。その開放感に気持ちよさそうに目を閉じながら、被っている帽子を飛ばさないように歩いている。

 その姿を見ていたラグは、ジナが初めての外出出来て良かったという気持ちと共に、ここからどうしようかという苦い思いが出て、全然ジナと同じような感覚に慣れずにいた。


 「ラグ様! 今度はこっち行ってみましょう!」

 とジナは花畑を目指して、とことん探索を続けていく。まるで冒険してる冒険者みたいになっているようだ。

 「待ってください! ジナお嬢様!!」

とラグは先に行くジナに置いていかれないように、急いで後を追う。


 どんどんと進んでいくジナとその後を追うラグ、すると木々が少なっていき、見通しが良い場所へと着いた。

 そこは花畑ではないが、自然に出来た泉があった。

 泉は太陽の光に反射して、キラキラと水面が光り、泉の水は透明度が高く、綺麗な水であり、今温かい日に、泉からのひんやりと冷たい、涼しい空気が当たる。

 その泉にジナは、目を輝かせて、喜びながら感動し、

 「なんて美しいのでしょう…!」

とこの神秘的な光景に目を奪われた。

 ラグも同じ感情だった。まさかこんな所に泉があった事を知らず、少し昔の住んでいた家の事を思い出し、泣きそうになるがこの光景は自分に取って大切な旅の思い出に頭に記録した。


 静かに泉を見つめ、感傷に浸り、なんだか悲しそうなラグを見たジナは心配になり、

 「…大丈夫ですか?ラグ様?」

と声をかけて来た。その声を聞いた瞬間、ラグはえ?と驚いた声をあげ、ジナの方を見た。

 ジナの顔はとても心配してる感じの顔をしていたので、ラグはすぐに自身の顔を拭き、笑顔を作り、

 「大丈夫ですよ!とても綺麗な場所でしたので、感動してしまいました!」

 あははっと作り笑いをして、ジナの心配そうな顔を直して欲しく、少し嘘をついた。


 ジナはすぐに悲しそうな顔から作り笑顔をしたラグの行動に、心配して、ある提案をした。

 「では、ここで少し休みませんか? この光景覚えたいので」

 とこの泉で休む事を聞いてみた。それにラグは驚いて、

 「え? 花畑はどうしますか?」

とすぐに聞き返した。

 それに対しジナは

 「花畑は見てみたい所だと思ってましたが、この泉は予想外で、私もこの神秘的な空間を覚えたいのです。いいですか?」

 と言った。花畑は行きたい場所だけど、この泉も予想外で見てみたいと心から思っていた事だったので、ジナは素直に伝えた。

 その言葉を有り難くラグは受け取り、

 「…では、ここで少し休みましょうか」

と自然に少し笑いながら、ジナの考えを受け取った。

 それにジナも喜んで、ゆっくりすることにした。


 ラグとジナは泉を囲んでいる木々の一つに一緒に寄りかかり、神秘的な泉の雰囲気を覚えるようにした。

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