旅の再開
あの夜が過ぎ、朝日が登り始めた。それが新しい1日の始まりを告げた。
シャーレはガートより早く起き、朝食の準備などを始めようとした。
シャーレは起きてからいい気分になっていた。
それは、ガートが自らラグと一緒に暮らそうと考えてくれていたからだ。
森の中で二人だけでも安心するけど、やはり少し寂しいと思っていたので、ガートのあの言葉でまた嬉しくなっていた。
朝食の準備を早く済ませたシャーレは、次に自分達の孫になるラグの部屋へ向かった。
ラグの部屋にノックをし、
「ラグ君、起きてる〜?」
と気分が上がっている声を出し、ラグが起床してるか確認した。
しかし、返事が帰ってこなかったので、シャーレは
(よし、起こしてあげよう)
と思い、部屋の扉を開けた。だがそこで見た光景は、
綺麗に畳んであるベットの毛布、ラグの置いてあった荷物等がなかった。
それにシャーレは驚いた。ラグは何処へ行ったか焦り始める。
部屋の窓の方へ見てみると、鍵が空いており、そこから外へ出たのが分かった。そして、机には一枚の紙が置いてあり、そこに文字が書かれている。
シャーレはそれを読んだ。そして、より焦った顔になり、ガートを起こしに向かった。
シャーレは急いでガートとの寝室に戻り、ガートを起こす。
「ガート! 起きて!」
その声にガートは眠りから目を覚ました。まだ意識がはっきりしてなく、眠そうな顔をしている。
「どうしたんだ? シャーレ?」
と半開きの目でシャーレに何かあったか聞いてみた。
それはガートをすぐに意識を戻す言葉だった。
「ラグ君がいないの!!」
その言葉にガートは「……は!?」と目を開いて、意識を開化した。
「この紙をみて!!」
とシャーレは持っていた紙をガートに見せた。それにガートはすぐに手に持って、読み始めた。
『ガートさん、シャーレさん、今まで温かい生活を一緒に出来てよかったです。本当は一緒に暮らしたいですけど、僕にはやらないといけない事があるので、また旅をします。
温かいご飯や寝床、一緒に家事をやった日は僕の昔の生活を思い出し、忘れられない記憶になりました。
もし、もし次会える日がありましたら、会ってもいいですか?
では、僕は旅を続けます。今までありがとうございました。 ラグ』
とその紙には書いてあり、所々水滴が付いた後があった。
その内容を読んだガートとシャーレは泣き出してしまった。
ガートは持っていた紙をぎゅっと握りしめたまま、二人は涙を流した。
ラグも同じ気持ちだった。
何故そう思うのかは、その紙に付いた水滴の後は、ラグが涙を流しながら頑張って書いた置き手紙だったからだ。




