ガートの考え
「…ガ…ガー…ガート」
というシャーレの声が聞こえてくる。年老いてるが、いつもの優しい声だ。
どうやらガートは椅子に座りながら、昔の事を夢で見ていたらしい。
ガートが目を覚まし、いつもの自分達の作り上げた家を見渡した。
手作りの椅子や棚、王国から持ってきた物、それにフローラと生活して、一緒に読んだ本があった。
やはり夢だと思うと少し悲しいと思うが、自分達はこの道を選んでよかったと思った。
今のガートは王国に居たガートより、落ち着いており、顔が明るくなっている。しかし、フローラの事はまだ心の中に残ってるが、これは自分が背負う物だと意識している。
あのラグが半獣と分かった夜、ラグとガート、シャーレは抱き合って、まるで家族みたいな雰囲気だった。
ラグは泣き疲れて、抱き合ったまま眠ってしまった。そこでガートがラグを背負い、ベッドまで連れて行ってから、真夜中、シャーレと一緒に椅子に座っていたところだった。
ガートは今思ったことを真剣な顔になり、シャーレに聞いてみた。
「シャーレ…ラグをうちで一緒に暮らすのはどうかな?」
これはガートは勇気を出して言った。
あの出来事の原因で子どもを作ることに抵抗が出き、子どもを作れずに居た。それにシャーレは優しい理解していた。
それがガートが今、ラグを含めて三人で生活することを初めて自分から言った。
その言葉にシャーレは驚きながら嬉しくなり、
「ええ! それがいい!」
と喜んでガートの言葉に同意した。
フローラの事は苦しくなる、だけど、今はこれからの生活はわずかだが後悔のない生き方をしたいとガートは思っていた。




