崩壊の始まり
「私達、夫婦が半獣ではないことを証明するためにこの子を私が殺します」
ガートのその言葉にフローラは頭をフリーズした。
なんで私を殺そうとするの? 私は何かやったの?
とフローラの頭はぐるぐると色んな思考をし、涙がポロポロと流れ始めた。
ガートは本当はシャーレとフローラ、どっちも救いたかった。しかし、心の奥底ではフローラの事を警戒してたと自分で今少し自覚した。
だから、愛する妻シャーレを巻き込まれたくないから、せめて自分の手でフローラを殺そうと思いついた。
ガートのその言葉を信じ、斧持ちの人は自分の斧を渡した。それをガートは受け取り、捕まって動けないフローラに近づく、
「父さん…」
とフローラはガートに声をかけるが、その言葉を無視するように我慢し、フローラの側まで着いた。
「父さん…どうして…?」
とフローラは再び声を発する。
フローラの顔は涙でグチャグチャになっていた。
ガートはやっとフローラの声に答えた。しかし、その答えた声は
「…………ごめん」
と言う謝罪の言葉と苦痛の顔をし、手に持っていた斧を振り上げたところだった。
シャーレはフローラを懸命に探していた。そして、探してる中、半獣が現れたという言葉を聞いて、フローラだと確信した。
その声の所にシャーレは足が動かした。今のシャーレの両足はボロボロだ。
それでもシャーレは大切な我が娘の為に向かう。
シャーレはたどり着いた。呼吸が荒く、今でも倒れそうだ。しかし、フローラの無事を知らなければならないという強い意志に自身に喝を入れた。
シャーレの目の前には沢山の人が集まっており、その人達は円を囲んでおり、その中心に注目していた。そして、何故か静かになっている。
シャーレも中心に何かあると直感で思い、人混みに入り込み、どんどんと進んでいく。そして、シャーレは中心に着いた。
その中心の光景にシャーレは絶句した。
ガートが血まみれで斧を持ち立っていた。斧にも沢山の血が付いていた。
ガートは斧で切ったところを見つめていたので、シャーレも見た。
それはフローラの体と頭が離れて、体の切断部から血が沢山の出ているところだった。




